「40坪の家を解体するとどれくらい費用が掛かる?」
家の解体を検討していて気になるのは、やはり費用でしょう。
家の解体はそうそう経験するものではないので、費用の見込みが全く分からないという方も多いものです。
しかし、解体費用について理解しておかないと、相場よりも高い費用がかかっていたということにもなりかねません。
この記事では、40坪の家の解体費用相場や費用が高くなるケースをご紹介します。
併せて、少しでも安くするためのコツも紹介するので、今後の解体工事依頼に役立ててください。
家の解体費用相場はどのくらい?
40坪の家の解体費用の相場は、120万円~160万円程です。
ただし、これは一般的な2階建て木造住宅の場合の目安になります。
家の解体費用は構造ごとに相場がある
家の解体費用は「構造」によって大きく異なります。
構造ごとの、費用相場は次のとおりです。
構造 | 1坪あたり | 40坪 |
木造 | 3~4万円 | 120~160万円 |
鉄骨造 | 4~6万円 | 160~240万円 |
RC造 | 5~8万円 | 200~320万円 |
木造住宅は解体しやすく、鉄骨造・RC造は頑丈で解体しにくいという特徴があります。
そのため、木造住宅は他の構造に比べ解体費用が安くなるのが一般的です。
40坪の家は平均的な大きさ
40坪の家は、日本の平均的な家の広さと言えます。
住宅金融支援機構によると、2020年度にフラット35を利用して新築された注文住宅の床面積平均は124.4㎡という報告があります。
1坪は約3.3㎡なので、124.4㎡は約38坪です。
40坪の家は、平均的かやや広めの家と言えるでしょう。
4~6人世帯に向いた広さであり、4LDK~5LDKの間取りが一般的となります。
エリアや現場の状況次第で相場より高くなることがある
解体費用は構造だけでなく、エリアや現場の状況にも大きく左右されます。
広い土地なら作業しやすく解体費用は安くなるのに対し、狭い土地や道路が狭いエリアなどは解体がしにくく費用が高くなる傾向があるのです。
解体費用は、構造と坪数だけでなく作業のしやすさなどさまざまな要因により決まるため、一度見積もりをとって検討するようにしましょう。
相場より解体費用が高くなるケースとは?
ここでは、解体費用が相場よりも高くなるケースについて見てきましょう。
次のようなケースでは費用が高くなる可能性があるので注意が必要です。
- 敷地が狭いケース
- 駐車場スペースを確保できないケース
- 前面道路の幅が狭いケース
- 足場の設置が困難なケース
- 残置物があるケース
- 外構も一緒に解体するケース
- アスベスト除去が必要なケース
- 埋設物撤去費用が必要なケース
敷地が狭いケース
解体作業では重機の搬入が必要になり、そのための作業スペースを確保しなければなりません。
しかし、敷地が狭い場合重機の搬入ができない可能性があります。
重機が搬入できないと、解体業を手作業ですることになり、その分工期が伸びる場合や人員の増員などが必要になります。
人件費が高くなるため、解体費用も高くなる可能性があるでしょう。
駐車場スペースを確保できないケース
解体職人用の駐車場や重機の搬入トラック・産業廃棄物排出用トラックなど解体工事では多くの車両が必要となり、当然駐車場の確保も必要となります。
駐車場が確保できないと、近隣で月極駐車場などを借りなければならず、その費用は上乗せされる可能性が高くなります。
前面道路の幅が狭いケース
重機搬入や産業廃棄物搬出ではトラックが必要となり、トラックの通れる幅の道路が現場まで通っていなければ作業に支障が出ます。
現場に重機が搬入できなければ、手作業での解体になります。
また、産業廃棄物も離れた場所にトラックを停めてそこまで手作業で運ぶ必要が出てきます。
手作業が増えればそれだけ人件費が増し、別で駐車場を借りると駐車場代も掛かってくるため解体費用が高くなるのです。
足場の設置が困難なケース
解体工事では足場を設置して解体するのが一般的です。
足場の設置では、隣地との間隔が1m以上あることが望ましいとされています。
しかし、住宅が密集しているエリアなど足場の設置が困難な場合もあるのです。
その場合、狭い場所でも設置できる特殊な足場を設置することになり、費用も高くなる傾向があります。
ただし、隣地の所有者と交渉することで隣地の敷地を一時的に借りることも可能です。
隣地の所有者や解体業者と一度相談してみるとよいでしょう。
残置物があるケース
家具や家電・日用品・ゴミなど建物に残されたものを残置物と言います。
解体工事では、残置物も一緒に処分することは可能です。
しかし、残置物の処理費用は解体費用には含まれないため、残置物があると追加料金が発生するのが一般的です。
残置物はできるだけ自分で処分したうえで解体工事をスタートするとよいでしょう。
外構も一緒に解体するケース
塀や植木・カーポートなどの外構は、解体費用に含まれません。
外構の解体工事は付帯工事となり別途費用が発生するため、解体費用が高くなるのです。
外構の解体は、建て替えであれば外構を解体せずに建物だけを解体という方法もあります。
反対に、土地として売却するなら外構の解体もしたほうが売却しやすくなるでしょう。
解体すべきなら費用が掛かっても解体するほうがよいですが、本当に解体が必要なのかは一度検討することをおすすめします。
アスベスト除去が必要なケース
建物にアスベストが使用されている場合、アスベスト処理の工程が必要になるためその分費用は高くなります。
アスベストは、解体で粉塵が舞ってしまうと作業員や近隣住民への健康被害につながってしまう恐れがあるものです。
1975年から段階的に使用は禁止され2006年に全面的に使用が禁止されています。
そのため、2006年以前の建築物では使用されていた可能性があり、特に1975年以前の建築物では注意が必要です。
アスベストが使用されている場合は、粉塵防止対策など解体工事前に特別は処理が必要になります。
基本的に、事前にアスベスト含有の調査が行われ、アスベストの有無や含有量・含有個所によって費用が異なってくるのです。
埋設物撤去費用が必要なケース
解体工事に伴い土を掘り返すと、地中から埋設物が発見されるケースがあります。
コンクリートがらや瓦・井戸・ゴミなどが埋設物としてよくあり、埋設物が見つかった場合は撤去する必要があるのです。
埋設物を放置していると、地盤が弱くなり次の建物を建てる時に問題となります。
また、土地として売却する場合も、次の所有者から埋設物の処理費用を請求される場合があるでしょう。
埋設物は土を掘り返してみなければ存在が分からないため、基本的に追加費用になります。
埋設物が見つかった場合は、業者から報告があり処理することになるので、ある程度の費用は覚悟しておくとよいでしょう。
40坪の家を解体する際の注意点
ここでは、40坪の家を解体する際の注意点として次の2つを紹介します。
- 鉄骨造やRC造の住宅は解体費用が高くなりやすい
- 平屋は2階建てより割高になりやすい
鉄骨造やRC造の住宅は解体費用が高くなりやすい
先述した通り、解体費用は家の構造に左右されるものです。
鉄骨造やRC造は木造住宅より頑丈な反面、解体となると作業しにくくなります。
そのため、人件費が増える場合や特殊な工法や重機を使用しなければならない場合もあり、解体費用が高くなりやすいのです。
平屋は2階建てより割高になりやすい
一般的に平屋は2階建てよりも割高になる傾向があり、注意が必要です。
平屋は2階建てに比べ、基礎や屋根の面積が大きいという特徴があります。
その分解体の手間や廃棄物も多くなるため、坪単価は平屋が高くなるのです。
また、解体費用相場は一般的に2階建てを想定して算出されている場合がほとんどです。
平屋で実際に見積もりを取ると、相場よりも高くなる場合が多いので注意しましょう。
40坪の家の解体に関する5つの事例
ここでは、40坪台の家の解体費用を具体的な事例で見ていきましょう。
木造2階建て47.25坪
所在地 | 北海道 |
構造・階数 | 木造2階建て |
坪数 | 47.25坪 |
その他 | 付帯工事なし |
解体工事費用:約100万円
木造2階建て42.89坪
所在地 | 神奈川県 |
構造・階数 | 木造2階建て |
坪数 | 42.89坪 |
その他 | 井戸撤去・樹木処分 |
解体工事費用:約290万円
木造平屋45.8坪
所在地 | 福岡県 |
構造・階数 | 木造平屋 |
坪数 | 45.8坪 |
その他 | 樹木・庭石撤去・堀車庫解体 |
解体工事費用:約150万円
鉄骨2階建て40坪
所在地 | 神奈川県 |
構造・階数 | 鉄骨2階建て |
坪数 | 40.0坪 |
その他 | ブロック解体 |
解体工事費用:約136.5万円
RC造2階建て41.68坪
所在地 | 愛知県 |
構造・階数 | RC2階建て |
坪数 | 41.68坪 |
その他 | 車庫・ブロック・小屋解体 |
解体工事費用:約165万円
解体費用は、解体工事の種類や地域・家の状況などによって大きく異なります。
上記の費用はあくまで比較するうえでの判断材料の一つとして考え、実際の解体費用は見積もりをとって検討するようにしましょう。
40坪の家の解体費用を安くする3つのポイント
高額になる解体費用は、以下のようなポイントを押さえると費用が安くなる可能性があります。
- 残置物を自分で撤去する
- 補助金や助成金を活用する
- 相見積もりを取る
それぞれ見ていきましょう。
残置物を自分で撤去する
先述した通り、残置物の撤去費用は追加料金として発生します。
残置物を自分で処分した場合は、一般ごみとして扱われるので費用はそれほど掛かりません。
しかし、解体業者が残置物を処分した場合は、産業廃棄物として扱われてしまうため処理費用も一般ごみよりも高額になるのです。
自分で処分する場合、粗大ごみやリサイクル家電以外のごみでの処分費用は基本的に掛かりません。
また、家電などはリサイクルセンターやフリマアプリなどを活用して処分すれば、解体費用の足しにできる可能性もあります。
解体工事前にできるだけ自分で撤去しておくと、その分解体費用は安く抑えられるでしょう。
補助金や助成金を活用する
自治体によっては、解体工事に対して補助金や助成金を活用できる場合があります。
補助金や助成金では、制度にもよりますが解体費用の20%~50%が支給されるため、解体費用の大きな助けとなるでしょう。
- 空き家
- 相続して使う見込みのない家
- 老朽化などで倒壊の危険性が高い家
上記のような家であれば、補助金などを活用しやすくなります。
ただし、補助金や助成金は建て替えなどに伴う解体では活用できない可能性が高いものです。
また、自治体によって補助金の有無や対象条件・支給額も大きく異なります。
解体前に、自治体の窓口やホームページなどで確認するとよいでしょう。
相見積もりを取る
解体前には、解体業者に見積もりを取ることをおすすめします。
以前依頼した業者だからといって見積もりを取らない方もいらっしゃるでしょう。
しかし、解体工事は同じ業者でも家の状況や時期などで費用が異なるため、その都度見積もりを取ることが大切です。
また、見積もりを取るときは1社に絞らず複数社から相見積もりを取るようにしましょう。
1社のみでは見積金額が高いのかどうかも比較できないものです。
複数社見積もりを取ることで、大体の相場が分かり、金額やサービス・実績を比較検討できるでしょう。
ただし、見積金額が極端に安い業者には注意が必要です。
解体工事は足場の設置や重機の使用・人件費などで一定の費用が必ず発生します。
そのため相場があり、多くの業者はある程度の金額に近くなるのが一般的です。
相場よりも安すぎる金額を提示する場合、費用を安くするために違法な手段を用いている場合や追加料金で高額になる可能性もあるので注意が必要です。
一概に、安ければ安いほどいいとは言い切れないので、適正価格であるかどうかも判断材料にするようにしましょう。
相見積もりを取る中で、金額だけでなく業者の対応・実績などを含めて総合的に判断することが大切です。
まとめ
40坪の家の解体費用の相場や高くなるケース・安くするポイントをお伝えしました。
40坪の家の費用相場は120万円~160万円です。
しかし、家の構造や状況などによって費用は大きく異なるので、相見積もりをとって検討することが大切です。
この記事を参考に、家の解体費用相場を把握したうえで、見積もりの比較検討、費用を抑えるよう対策して解体工事を依頼することをおすすめします。
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