飯塚市では、住宅の老朽化や相続後の利用予定が定まらないケースなどを背景に、空き家が地域の課題として顕在化しています。
市内には使用されないまま残る住宅が一定数あり、管理負担や安全面への不安から、解体を検討する所有者も少なくありません。
特に、放置期間が長くなるほど維持費や修繕費の負担が増し、近隣への影響も懸念されることから、判断を先送りしにくい状況が生じます。
本記事では、飯塚市で空き家の解体を検討している所有者に向けて、空き家の現状データ、解体費用の相場、補助金制度、費用を抑えるための考え方を整理します。
飯塚市で空き家が増えている?
飯塚市では、空き家が一定数存在しており、地域の住宅環境にも影響を与えています。
解体を検討するかどうかを判断するためには、まず現状の数値を整理することが重要です。
空き家率データ
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 空き家率 | 18.21% |
| 空き家数 | 12,540戸 |
| 放置空き家率 | 7.61% |
| 放置空き家数 | 5,240戸 |
| 住宅総数 | 68,870戸 |
飯塚市では、住宅総数68,870戸のうち12,540戸が空き家となっており、空き家率は18.21%です。
およそ5戸に1戸が空き家という状況にあります。
さらに、放置空き家は5,240戸(放置空き家率7.61%)とされ、管理が十分に行われていない住宅も一定数存在しています。
なぜ飯塚市で空き家が増えているのか
飯塚市で空き家が増えている背景は、空き家率と放置空き家率の数値関係から読み取れます。
空き家率は18.21%と一定の水準にあり、放置空き家率は7.61%となっています。
これは、一時的に空いている住宅だけでなく、次の活用や解体の判断が進まないまま残っている住宅が一定数存在していることを示しています。
特に、次の点が判断材料になります。
- 空き家数が12,540戸と、住宅総数68,870戸に対して割合が高い
- 放置空き家数が5,240戸あり、管理や処分の判断が進みにくい住宅が一定数存在している
- 放置期間が長くなるほど、維持費や安全面の負担が増えやすい
飯塚市では、こうした数値的特徴が重なり、空き家が自然に減りにくい構造が続いている点が、空き家増加の一因といえます。
飯塚市の補助金制度
飯塚市では、老朽化が進み危険性が高いと判断された住宅に対して、解体費用の一部を補助する制度があります。
解体を検討する際は、費用だけでなく、補助金の対象になるかどうかを事前に確認することが重要です。
福岡県 飯塚市 の補助金情報
飯塚市木造戸建て住宅性能向上改修補助金制度(除却関連)
| 事業・条令名 | 飯塚市木造戸建て住宅性能向上改修補助金制度(除却関連) |
|---|---|
| 制度の概要 | 震災に強いまちづくり及び脱炭素社会の実現を図るため、市内に建っている木造戸建て住宅の所有者に対して、性能向上改修工事(耐震改修工事と省エネ改修工事を併せて行う工事)または建替え等に伴う除却(解体)工事に要する費用の一部を補助金として交付します。 【令和7年度より、耐震改修利子補給制度を活用できるようになります。】 耐震改修利子補給制度とは、高齢者世帯が住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)の「リ・バース60」を活用して耐震改修のための融資を受ける場合に、金融機関へ支払う利子の全額または一部を国が補助することで、高齢者世帯の金利負担を軽減する制度です。 【令和7年度より、除却(解体)工事の補助交付対象として、以下のものが加わります。】 ・相続または遺贈により取得した空き家を解体する場合(相続等から3年を経過する日の属する年の翌年1月末日までに市に実績報告書を提出できるもの) ・移住者が、自宅を新築するために購入した空き家を解体する場合(移住者の移住前の居住地は、市の内外を問わない) いずれの場合も、耐震性のない建物であることが条件となります。詳細に関しましては、市へお問い合わせください。 |
| 対象事業・工事の概要 | 【建替え等に伴う除却工事】 耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満である木造戸建て住宅について、建替え等(建替え・住み替え、空き家の相続等、移住者による空き家の購入)に伴う除却工事。 【対象となる工事の要件】 以下のすべてを満たすこと。 1.工事を行う前に補助金の申請を行い、補助金交付の決定通知書を受けた後に着工する工事であること。 2.工事実施年度の1月末日までに本市に実績報告書を提出できる工事であること。 |
| 対象申請者 | 以下のすべてに該当すること。 ・この補助金の交付を過去に受けたことがないこと。 ・本市の市税(国民健康保険税を含む。)を滞納していないこと。 ・飯塚市暴力団排除条例(平成22年飯塚市条例第5号)に規定する暴力団員でない者又は暴力団若しくは暴力団と密接な関係を有する者でないこと。 |
| 対象建築物の概要 | 以下のすべてに該当すること。 ・本市内に存在すること。 ・昭和56年5月31日以前に建築確認を得て建築し、又は工事に着工した2階建て以下の木造戸建て住宅であること。ただし、店舗等との併用住宅においては、店舗等の用途に供する部分の床面積が、建築全体の床面積の2分の1未満であるものに限る。 ・この補助金の交付を過去に受けて工事されたものでないこと。 ・現に居住者がいること。ただし性能向上改修工事において当該改修工事後に居住する予定の者がいる場合若しくは建て替え等に伴う除却工事において空き家の相続等又は移住者の空き家の購入の場合は、この限りではない。 ・性能向上改修工事又は建替え等に伴う除却工事により建築基準法(昭和25年法律第210号)および関係法令の規定に違反するものでないこと。 |
| 補助金額概要 | 【建替え等に伴う除却工事】 当該工事に要した工事費(消費税含む。)または補助対象住宅の耐震改修工事に要する費用のいずれか低い方の額の23%に相当する金額(1,000円未満切捨て)で、30万円を上限とします。 |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 都市建設部建築課総務係 |
飯塚市ブロック塀等撤去補助金制度
| 事業・条令名 | 飯塚市ブロック塀等撤去補助金制度 |
|---|---|
| 制度の概要 | 地震によるブロック塀等の倒壊による被害防止や避難路の確保を目的に、危険なブロック塀等の撤去を行うものに対して、撤去工事に要する費用の一部を補助金として交付します。 |
| 対象事業・工事の概要 | 以下のすべてに該当すること。 ・ブロック塀等の全部又は一部を撤去する工事であること。 ・ブロック塀等の一部の撤去工事の場合、診断結果が70点以上とし、高さが1.2メートル以下となること。 ・ブロック塀等の一部の撤去工事の場合、建築基準法(昭和25年法律第201号)第42条に規定する道路内に存在しないこと。 ・工事を行う前に、補助金の申請を行い、補助金交付の決定通知書を受けた後に着工する工事であること。 ・令和8年2月27日までに本市に完了届が提出できる撤去工事であること。(令和8年2月27日までに完了届を提出できるためには、令和7年12月25日までに本市に補助金交付申請書類を提出して受理されることが必要です。) |
| 対象申請者 | 以下のすべてに該当すること。 ・同一敷地において、この告示に基づく補助金の交付を過去に受けたことがないこと。 ・本市の市税(国民健康保険税を含む。)を滞納していないこと。 ・飯塚市暴力団排除条例(平成22年飯塚市条例第5号)に規定する暴力団員でない者又は暴力団若しくは暴力団員と密接な関係を有する者でないこと。 |
| 対象建築物の概要 | 以下のすべてに該当すること。 ・本市内の道路に面し、道路面から頂部までの高さが1メートル以上のブロック塀等であること。 ・補強コンクリートブロック造、組積造(れんが造、石造、コンクリートブロック造その他これらに類するものをいう。)の塀(門柱・門扉・フェンスその他これらに類するものまた土留めブロック部分を除く。)をいう。 ・市の職員がブロック塀等の調査を行い、診断結果が40点未満であること。 ・その他市長が災害時に安全上支障があると認めるもの。 |
| 補助金額概要 | 一敷地当たりの対象ブロック塀等撤去に要した工事費(消費税を含む。)の3分の2に相当する金額(1,000円未満切捨て)または、16万円のいずれか低い額を限度とします。 |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 都市建設部建築課総務係 |
飯塚市の解体費用相場
解体を判断するうえで、多くの方が気になるのが「実際にいくらかかるのか」という点です。
ここでは、福岡県内の解体工事データを参考に、一般的な費用相場を整理します。
構造別の目安(30坪の場合)
| 構造 | 坪単価目安 | 30坪の概算費用 |
|---|---|---|
| 木造 | 約4.9万円 | 約147万円 |
| 軽量鉄骨造 | 約4.9万円前後 | 約147万円前後 |
| 鉄骨造・RC造 | ※構造や条件により変動 | 個別見積りが必要 |
※坪単価は福岡県内の解体工事データを参考
※付帯工事・立地条件により費用は変動します
飯塚市で一般的な木造住宅(30坪程度)の場合、約147万円前後がひとつの目安になります。
ただし、建物の構造や立地条件によって増減があります。
費用が高くなるケース・安くなるケース
解体費用は、建物の坪数や構造だけでなく、立地条件や付帯物の有無によっても変動します。
見積りを比較する際は、「なぜその金額になるのか」を判断できるよう、要因を整理しておくことが大切です。
解体費用が変動する主な要因
| 項目 | 費用が高くなりやすいケース | 費用を抑えやすいケース |
|---|---|---|
| 前面道路 | 道路が狭く重機が入らない | 重機がスムーズに搬入できる |
| 建物周辺 | 隣家との距離が近く手作業が増える | 作業スペースが確保できる |
| 付帯物 | ブロック塀・庭木・倉庫が多い | 建物本体のみで付帯物が少ない |
| 残置物 | 家具・家電が大量に残っている | 事前に整理・撤去している |
| 特殊作業 | アスベスト調査・処理が必要 | 特殊処理が不要 |
同じ30坪の住宅でも、これらの条件が重なることで数十万円単位の差が出ることがあります。
特に「残置物の整理」や「付帯物の撤去」は、事前に対応できる場合もあるため、見積り前に確認しておくと判断材料になります。
坪単価だけで比較するのではなく、どの要因が費用に影響しているのかを把握することが、適正価格を見極めるポイントです。
解体工事価格は上昇傾向
木造住宅の解体費用は、ここ数年で全国的に上昇しています。
下記グラフでは、各年度の平均的な傾向をもとに算出した概算値を示しており、実際の費用は、建物の構造・立地・工事条件などによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
また、自治体の補助金を活用することで、実際の自己負担額が軽減できるケースもあります。
正確な費用を知りたい場合は、早めの見積り依頼を行うのがおすすめです。
概算シミュレーター
該当市区町村を選択すると、補助金を含めたおおよその解体工事費用が分かります。
このシミュレーターは、あくまで目安を知るためのツールです。
実際の費用は建物の構造や立地条件などによって変わるため、正確な金額を知りたい方は見積もりを依頼するのがおすすめです。
解体費用を抑えるポイント
解体費用は決して小さな金額ではありませんが、事前の準備や業者選びによって負担を抑えられる可能性があります。
ここでは、飯塚市で解体を検討する際に意識しておきたいポイントを整理します。
相見積もりの重要性
解体工事は業者によって見積り金額や内訳が異なります。
1社だけで決めてしまうと、相場より高い金額で契約してしまう可能性があります。
相見積もりを取ることで、次のようなメリットがあります。
- 坪単価や総額の妥当性を比較できる
- 「付帯工事」や「残置物処分費」などの内訳が分かる
- 不要な工事項目が含まれていないか確認できる
- 業者の対応力や説明の分かりやすさを比較できる
特に、坪単価だけでなく「何が含まれているか」を確認することが重要です。
業者選びの注意点
価格だけで業者を選ぶと、後から追加費用が発生するケースもあります。
安心して任せられるかどうか、次の点を確認しておきましょう。
| 確認項目 | チェックポイント |
|---|---|
| 許可・登録 | 解体工事業登録や建設業許可の有無 |
| 見積り内容 | 内訳が明確に記載されているか |
| 説明力 | 不明点を丁寧に説明してくれるか |
| 近隣配慮 | 養生や事前あいさつの対応方針があるか |
解体工事は近隣住民との関係にも影響するため、費用だけでなく「対応力」も重要な判断材料です。
複数社を比較し、費用と信頼性のバランスを見極めたうえで依頼することが、結果的にトラブルや追加費用の防止につながります。
まとめ:空き家対策と補助金で解体を前向きに
飯塚市では、空き家率18.21%(12,540戸)、放置空き家5,240戸(放置空き家率7.61%)と、一定数の空き家が存在しています。
解体を検討している所有者にとっては、「いつ判断するか」「いくらかかるか」「補助金は使えるか」が重要なポイントです。
本記事の要点を整理します。
- 30坪の木造住宅の場合、本体解体費の目安は約147万円
- 鉄骨造・RC造は構造により180〜270万円程度が目安
- 立地条件や残置物の有無で費用は変動する
- 補助金制度は着工前の申請が必須
- 相見積もりで適正価格を確認することが重要
空き家は放置期間が長くなるほど、維持費や安全面の不安が増し、判断が難しくなる傾向があります。
費用の目安を把握し、補助金制度や見積り比較を活用することで、無理のない形で解体を進めることが可能です。
まずは、自宅の構造や坪数を確認し、複数の業者から見積りを取得してみることが第一歩となります。
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