解体業者の探し方を解説！注意点や問い合わせ方法についても紹介

解体業者を探す際、「何となく近場の解体業者へ依頼すればいいかな」と考えている方もいるのではないでしょうか。解体技術や解体費用は業者によって異なるため、契約後に後悔しないよう慎重に判断するのが大切です。

また、解体業者をどのような方法で探すのか分からないという場合は、まず解体業者の探し方から知っておく必要があります。

この記事では、優良な解体業者の探し方や注意点、業者を探す方法など基本を中心に詳しくご紹介していきます。

住宅や蔵などを相続したため解体を検討している方やその他理由から初めて解体を検討しているご家族は、ぜひ参考にしてみてください。

解体業者を探す方法

解体業者の探し方は、大まかに分けて7種類存在します。

「近場の解体業者しか知らない」、「そもそも解体業者の各社名も知らないしどうやって探すのか分からない」といった場合は、まず解体業者の探し方を把握した上で解体費用や選び方について調べるのが大切です。

まずは、解体業者の探し方とメリット、デメリットについて確認していきましょう。

インターネットで検索

近年では、さまざまな企業が自社サイトを立ち上げて問い合わせを受け付けています。解体業者の中にも自社サイトを立ち上げている業者があり、サイト内から企業概要や解体費用などといった情報を確認できます。

日常的にスマートフォンやパソコンでインターネット検索している方は、比較的探しやすい方法といえます。

それでは解体業者をインターネットで調べるメリットとデメリットを確認します。

インターネットで探すメリット

インターネットで解体業者を探す主なメリットは、情報量の豊富さと調べやすさという点です。解体業者のサイトへアクセスできれば、解体費用や実績はもちろん、解体の流れや依頼までの流れも確認できます。また、場所を選ばず検索できるのもメリットといえます。

インターネットで探すデメリット

一方インターネットで解体業者を探す主なデメリットは、深い情報を確認できない、自社サイトを持っていない可能性といった点です。たとえば、実績件数が豊富でも品質に問題があるかもしれません。さらにサイトが作られていなければ情報を確認できません。

解体業者の比較サイトを利用

解体業者の比較サイトとは、当社サービスのような解体業者の一括見積もり比較サイトのことです。一括見積もり比較サイトの場合は、同サイトに登録業者から自身に見積もり見積もり者をいくつかピックアップしてもらえます。

続いては、解体業者の比較サイトを利用するメリットとデメリットを確認します。

解体業者の比較サイトを利用するメリット

解体業者の比較サイトを利用する主なメリットは、解体業者を探す手間を省ける点です。解体業者の一括見積もりおよび比較サイトは、登録業者から条件に合った解体業者を探し、相見積もりなどの手続きまで無料対応してくれます。

仕事や家事で忙しい方や解体業者を探すのが面倒といった方にも、メリットの多い探し方といえます。

解体業者の比較サイトを利用するデメリット

解体業者の比較サイトを利用する主なデメリットは、紹介料を上乗せされる可能性がある点でしょう。解体業者は、比較サイトから紹介料を支払っています。しかし、解体業者の中には、解体費用に紹介料を上乗せし、収支バランスを調整している場合もあります。

住宅メーカーからの紹介

住宅の解体から新築まで予定している場合は、住宅メーカーや工務店から解体業者を紹介してもらえます。住宅の解体と新築をまとめて検討できるため便利な一方、中間マージンの負担などといった注意点があります。

それでは、住宅メーカーや工務店経由で解体業者を探すメリットとデメリットを確認します。

住宅メーカー経由で解体業者を探すメリット

住宅メーカーや工務店経由で解体業者を探す主なメリットは、探す手間を省くことができる点でしょう。また、一戸建て住宅の解体後に新築住宅を建てる場合は、住宅ローンへ解体費用を組める場合もあります。

住宅メーカー経由で解体業者を探すデメリット

住宅メーカーや工務店経由で解体業者を探す主なデメリットは、解体に関する質問や要望を解体業者へ直接伝えにくいといった点です。また、解体費用に紹介料が上乗せされるため、紹介料の負担を想定しておく必要もあるでしょう。

知人の紹介

友人や親戚の知り合いが解体業者の場合、同業者へ依頼するケースもあります。知人から紹介された解体業者へ依頼する時は、顔なじみならではのメリットやデメリットを把握しておくのが大切です。

それでは、知人に紹介された解体業者へ依頼するメリット、デメリットを確認していきます。

知人の紹介による主なメリット

知人の紹介による主なメリットは、これまでの実績を知ったうえで依頼しやすいところです。さらに知り合いからの紹介ということで、割引してもらえる可能性もあるでしょう。

知人の紹介による主なデメリット

知人から解体業者を紹介される場合、相見積もりを取りにくいといったデメリットが挙げられます。知人との関係性によっては、手抜き工事といったトラブルの際にクレームを行いにくいリスクも考えられます。

電話帳で解体業者を探す

電話帳（タウンページ）は、さまざまな会社の電話番号が記載されています。現在では、iタウンページというWebサイトでも、該当地域の会社や電話番号を調べられます。

続いては、電話帳で解体業者を探すメリットとデメリットを確認していきます。

電話帳で解体業者を探すメリット

電話帳で解体業者を探す主なメリットは、自宅から近場の解体業者を探しやすい点でしょう。他には、自社サイトを保有していない解体業者を見つけられる点もメリットの1つです。

電話帳で解体業者を探すデメリット

自社サイトがないため、問い合わせ前に解体費用や実績を確認できません。担当者が解体現場へ向かっているため、電話のつながりにくいケースも考えられます。事前にサービス概要を確認したい場合や迅速に連絡を行いたい時は、他の方法を検討した方がいいといえます。

地元の役所へ相談

自治体の中には、解体業者の相談や紹介を受け付けている自治体もあります。一般的には、山間部の自治体で、解体業者の紹介窓口を設けている傾向です。

それでは、市町村役場へ解体業者について相談するメリットとデメリットを確認します。

地元の役所へ相談するメリット

市町村役場が認めた解体業者ということは、少なくとも認可済みの業者であることが一目で確認できます。状況によっては、相見積もりに対応してもらえる可能性もあるのが特徴です。

地元の役所へ相談するデメリット

解体業者の紹介業務を行っている自治体は、全行政の1割未満と非常に少ない状況です。さらに市町村役場は平日対応のため、土日休みや平日にシフトが入っている方にとって利用しにくい点もデメリットといえます。

一般的には自治体の窓口よりもインターネットや電話帳、解体業者の比較サイトを検討するのが、多くのかたに利用しやすい方法です

不動産会社へ解体について相談してみる

不動産会社では、物件紹介だけでなく住宅の解体に関する相談も受け付けています。また、不動産会社へ相談する場合、土地活用を含めたプランまで提案してもらえるのが特長です。

それでは、不動産会社へ解体業者の紹介を受けるメリットとデメリットを確認していきます。

不動産会社へ解体について相談するメリット

前述で触れましたが不動産会社へ解体に関する相談を行うと、解体工事後の土地活用を含めたサポートや提案を受けられます。

解体以外の相談も行いたい方は、不動産会社へ解体を含め相談依頼を検討してみるメリットがあります。

不動産会社へ解体について相談するデメリット

不動産会社へ解体について相談する場合、紹介料を上乗せされる可能性があります。一般的に不動産会社で解体工事を行うケースはありません。

また、解体業者へ直接要望を伝える機会が少ない可能性もあるため、連絡ミスなどのリスクも考えられます。

優良な解体業者の探し方

解体業者の探し方について確認できたあとは、解体技術や費用、対応などといった点で優良の解体業者を探す方法も理解しておくのが大切です。

なぜなら解体業者の中には、高額な費用を請求したり手抜き工事を行ったりといった悪質な業者も存在するためです。

優良な解体業者かどうか見分けるポイントは、複数存在します。1つずつ丁寧に確認していきましょう。

解体工事業に関する認可を受けているか

解体工事を行うためには、解体工事業登録もしくは、以下いずれか1つの許可を受けている必要があります。

たとえば解体業者のWebサイトに認可に関する表記がない場合は、直接電話で問い合わせてみるという方法もあります。

また、市区町村役場の解体工事業者登録名簿では、認可を受けた解体業者を確認することが可能です。

基本情報が明確かつ虚偽ではないこと

解体業者のWebサイトやチラシなどに記載されている基本情報が、虚偽でないかどうかも業者選びの基本的なポイントです。

基本情報とは、たとえば本社所在地や設立年、連絡先、代表取締役の氏名や解体工事件数などといった内容のことです。

当たり前ですが、優良業者の中で虚偽の情報を記載する業者はありません。

マニフェストの写しを提出してもらえるか

マニフェストの写しを施工主に提出しているかどうかは、優良業者を選ぶ重要なポイントです。

マニフェストとは産業廃棄物の管理伝票のことで、解体時に発生した産業廃棄物の処理方法や流れを記録するための書類です。

マニフェストの発行は、法律で義務化されています。また、解体業者が不法投棄を行っていた場合は、施工主も罰せられます。

分割もしくは工事完了後に一括払いか

悪質業者以外の解体業者は、解体費用を分割払いもしくは工事完了後に一括払いといった支払い方法を提示しています。解体工事前に解体費用の支払いを要求している業者は、避けるのが大切です。解体費用の前払いを前提としている業者は、工事の遅延や途中放棄を想定している可能性もあります。

分かりやすい説明を心掛けている業者か

優良な解体業者は、解体スピードや技術だけでなく対応面にも配慮しています。解体工事の流れや専門用語の説明など、一般の人には分からない部分も丁寧に説明しているのが特徴です。また、問い合わせの時点で丁寧な対応しているか確認してみるのが大切です。

重機を所有している

解体業者の中には、重機を所有しているケースとリースで重機を都度調達しているケースに分かれています。前者の重機を所有している業者を選んだ場合は、リース費用の上乗せを避けられます。解体費用の余計な上乗せを避けるには、重機の所有も確認してみましょう。

安すぎない解体費用

自社サイトやチラシなどで安すぎる解体費用を提示している解体業者を避けることが、優良業者を見つけるポイントといえます。

優良な解体業者は、根拠なく激安などといった文言を用いません。また、見積もりの際は、解体や産業廃棄物の処理、人件費などを含めて細かく費用を計算してもらえます。

賠償責任保険に加入しているか

通常、解体業者は万が一の事故に備えて賠償責任保険に加入しています。解体現場では、重機の横転など事故のリスクがあります。賠償責任保険の加入状況については、問い合わせもしくは解体業者のWebサイトなどで確認することが可能です。

解体実績を確認する

優良な解体業者を探す際は、解体実績についても確認しておきましょう。

解体実績の件数や過去にトラブルを起こしていないかといった点は、技術力を判断するポイントとして活用できます。また、解体実績を確認することで、どのような建物の解体が得意なのか判断できます。

悪質な解体業者の特徴

解体業者および優良業者の選び方について確認できたあとは、悪質な解体業者の特徴や見極め方についても確認しましょう。

悪質な解体業者とは、高額な解体費用を請求・施工主の要望を無視した解体を行うなど、施工主や近隣住民にとって迷惑な業者のことです。

例を挙げると以下のような業者となります。

悪質な解体業者の特徴や注意点を理解できれば、あらかじめ避けることができます。

追加費用を請求し結果的に高額な費用となる

解体工事において追加費用は、発生する場合もあります。

しかし、あえて安い見積もりを提示し、契約後に高額な追加費用を請求している業者は、悪質な解体業者といえます。

解体業者を選ぶ時は相見積もりを実施することで、極端に安い見積もりを提示している業者を見極められます。

不法投棄を行っている解体業者

悪質な解体業者は、産業廃棄物の処分費用を抑えるため、不法投棄を行っています。

このような業者は、違法な手段で処分費用をコストカットしており、安い解体費用で済む傾向もあります。

そのため、他社よりも大幅に安い解体費用で、なおかつ追加費用も発生しない解体業者には要注意です。

解体現場に産業廃棄物を埋める

悪質な解体業者の中には、産業廃棄物を山林ではなく解体現場に埋めているケースもあります。

解体現場に産業廃棄物を埋める行為は、不法投棄の一種です。

なお、地中に産業廃棄物が埋まっている状態で土地を第三者へ売却した場合は、あとから賠償責任などのリスクを負うことになります。

産業廃棄物の処理方法は、マニフェストから確認したり過去のトラブルについて調べたりするのが大切です。

無許可営業を行っている

前半でも触れていますが、所定の方法で解体工事の資格を取得しなければ解体工事業を行うことはできません。

悪質な解体業者の中には、そもそも解体工事業の登録や建築工事業、土木工事業、とび・土工工事業のいずれか1つの許可も得ていない業者も存在します。

違法操業状態の中間処理場を利用している

悪質な解体業者の中には、違法かつ低コストで産業廃棄物を処理している中間処理業者へ廃棄物を持ち込んでいるケースもあります。

悪質な解体業者は、違法な手段も用いながら解体に関連した費用を徹底して削減しています。

このような業者へ依頼しないよう、相見積もりや解体業者の比較サイトを検討してみましょう。

下請け業者へ依頼後にサポートゼロ

解体業者によっては、自社で解体工事や産業廃棄物の処理を行わないケースもあります。このような下請け業者への外注自体は、違法ではありません。

ただし、下請け業者へ丸投げしている業者の中には、施工主の要望や下請け業者からの連絡事項を共有しないといった問題を抱えている業者も存在します。問い合わせの時点で雑な対応を行う解体業者には注意が必要です。

解体工事の途中で放棄

解体工事に対する責任を感じていない業者や違法な方法で儲けようと考えている業者は、工事を途中放棄しているケースもあります。

また、施工主と担当者の間で意見の相違が発生した際、工事の途中にもかかわらず作業をやめてしまう場合もあります。

解体業者を探す時は、解体工事の実績や口コミなどから対応面に問題がないか確認しましょう。

近隣住民と揉める

悪質な解体業者の多くは、解体工事前に近隣住民へ工事内容の説明や挨拶を行いません。

そのため近隣住民は、突然始まった解体工事に不快感を示す可能性もあります。

他にも近隣住宅の前に工事車両を無断停車するなど悪質な解体業者の中には、迷惑行為を繰り返している業者も存在します。

大幅な工期の遅延

雨や台風など天候によっては、解体工事を遅延することがあります。

また、地中埋設物の発見やその他事情から、やむを得ず工期の延長しなければいけない場合もあるでしょう。

ただし、作業や計画ミスなど業者の都合で大幅に遅延してしまうなど、やむを得ない理由で工事の中止や遅延を行う悪質な業者も存在します。

まずは口コミなどを確認し、過去にトラブルがないか把握しておくのも大切です。

情報共有に問題がある

解体工事のサービス品質に問題がある解体業者は、施工主との打ち合わせや情報共有を軽視している場合もあります。

たとえば、物置も含めて解体してもらう予定にもかかわらず、撤去してもらえないなどといったトラブルにつながります。

綿密な打ち合わせを行わない業者への依頼は、避けるのが賢明です。

不法就労者を雇っている

悪質な解体業者の中には、不法就労者を雇用している業者も存在します。

このような解体業者は、安全対策や解体作業の品質に問題が生じている可能性もあります。

ただ、外部から労働環境を確認することはできません。対策の難しいポイントですが、見積もりや問い合わせの際に少しでも怪しいと感じた場合は依頼を避けましょう。

解体業者へ解体工事を依頼する方法

解体工事の種類や解体業者の選び方などといった基本を理解できたあとは、解体工事の依頼方法と工事の流れについて覚えてみましょう。

解体工事を依頼する際は、まず解体業者を探し見積もりの作成を依頼します。見積もり内容に問題がなければ、契約手続きに入ったのち解体工事を進めてもらいます。

解体工事の流れを把握することは、優良・悪質な解体業者を見極める上で重要なポイントです。

解体業者の選定

まずは、解体業者の選定を行います。解体業者の探し方は、冒頭でも紹介したように知人の紹介や比較サイト、電話などといった方法を用います。

解体業者を探す際は、相見積もりを行うのが大切です。解体費用や見積もりの内容などは、比較しなければ分からない場合もあります。

解体業者による現地調査

解体業者が見積もりを作成するには、現地調査が必要です。現地調査では、建築物の材質や構造、地中埋設物の確認、搬入出ルートの確認などを行っています。

見積もりの提示

現地調査のあとは、解体業者より見積もり書類を提示してもらいます。

見積書では、解体作業の内容や金額、費用項目などを確認することができます。

見積もり金額や費用項目を詳細に記載している解体業者は、施工主に対する説明やその他手続きにおいても丁寧に進めてもらえる側面もあります。

解体工事の契約

見積もりの内容に納得できた場合は、解体業者と契約手続きを交わします。なお、悪質な解体業者の中には、書類を用いた契約手続きを避けるケースもあります。

契約書を提示された際は、特に工事の総額と工事内容、解体工事期間を記載しているか確認するのも大切です。

近隣住民の方へ挨拶

契約手続き後は、施工主と担当者で近隣住民のかたへ工事に関する説明と挨拶を行います。事前に解体業者と挨拶状の作成有無や挨拶日は、決めておくとスムーズに進めることができます。

解体作業

解体作業の開始前に施工主は、解体予定地の電気とガス、水道、通信などといった設備の停止および停止に関する手続きを行います。

各ライフラインの停止手続きは、一般的に2日程度で済ませることが可能です。

そして、あらかじめ指定された日に解体業者が現場へおもむき、足場の組み立てや養生、安全確保などを行います。あとは解体作業開始となります。

解体作業の際は、屋根や内装の撤去後に建物本体を解体し、基礎も撤去していきます。その後は、地中埋設物の確認や整地を行う流れです。

なお、物置など住宅以外の解体も依頼している場合は、指定の設置物も解体してもらえます。

廃棄物の撤去

解体工事が進むと、壁や床材、構造物、基礎などの破片も残ります。解体によって生じた廃棄物を産業廃棄物と呼びます。

解体業者は、産業廃棄物を中間処理場へ持ち込みます。中間処理業者は、持ち込まれた産業廃棄物を指定の方法で分別処理をしていきます。

まとめ

解体業者を探すには、知人の紹介やインターネット検索、電話帳などといった方法があります。中でも比較サイトを用いた方法は、自宅にいながら相見積もりを依頼できるだけでなく、希望の条件に合った解体業者を選定してもらえるのが特長です。