船橋市では、住宅の老朽化や相続後の管理放置などを背景に空き家の増加が見られます。
放置された空き家は防災・防犯・景観・資産価値の面でもリスクを高め、所有者にとっても負担が大きくなる可能性があります。
本記事では、船橋市の空き家・放置空き家の現状、解体費用の目安、活用できる補助制度などをわかりやすく解説します。
船橋市は今「空き家」が増えている?
船橋市は東京近郊の人口も多く、住宅需要の高い地域です。
しかし一方で、老朽化住宅の増加や高齢化・相続放棄などの影響により、空き家の数も年々増加しています。
都市部でありながらも、空き家の放置による防災・防犯リスクが懸念されており、市としても実態把握や利活用の促進に取り組んでいます。
最新の空き家率データ
以下は、船橋市における空き家の最新統計データです。
| 指標 | 数値(参考値) |
|---|---|
| 総住宅数 | 約328,510戸 |
| 空き家数 | 約33,700戸 |
| 空き家率 | 約10.26% |
| 放置空き家数 | 約12,520戸 |
| 放置空き家率 | 約3.81% |
都市部でありながらも、約10戸に1戸が空き家という状況です。
特に3割以上の空き家が「放置空き家」と推定されており、防災・衛生・資産価値面での影響が懸念されています。
なぜ空き家が増えているのか
船橋市で空き家が増加している背景には、都市部特有の課題と共に、全国的な傾向も影響しています。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 高齢化と相続放棄の増加 | 高齢者の単身化や施設入所後に、相続された家が放置されるケースが増えている。 |
| 住宅の老朽化 | 昭和期に建てられた戸建て住宅が老朽化し、再活用が難しい状態に。 |
| 空き家活用の遅れ | 市場での売却や賃貸に出されず、放置されている住宅が多い。 |
| 開発の進行とエリア格差 | 新興エリアの開発が進む一方で、古い住宅地では空き家が目立ちやすくなる。 |
こうした要因により、人口が多いエリアであっても空き家問題は深刻化しつつあります。
船橋市の補助金制度
船橋市では、空き家の適正な管理・除却を進めるため、所有者が活用できる補助制度を設けています。条件を満たす場合、解体費用の一部を補助してもらえる可能性があります。
千葉県 船橋市 の補助金情報
船橋市木造住宅除却助成事業
| 事業・条令名 | 船橋市木造住宅除却助成事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | 船橋市では、令和7年4月1日から木造住宅の除却助成事業を実施しています。 この事業では、住宅倒壊による被害を未然に防ぐため、昭和56年5月以前に建築された木造住宅の除却を行う場合に、その費用の一部を助成します。 ご利用にあたって、除却工事の契約を行う前に必ず交付申請書を提出し、交付決定通知書を受け取る必要があります。交付決定通知書を受け取る前に工事の着手や契約を締結したときは、助成金を交付できませんのでご注意ください。 |
| 対象申請者 | 助成の対象になる木造住宅の所有者(法人を除く)であり、市税の滞納がない方。 なお、所有者が複数いる場合は、全員から除却の実施について同意が必要です。 |
| 対象建築物の概要 | 【助成の対象になる木造住宅】 船橋市内で昭和56年5月以前に建築された平屋または2階建ての木造住宅(※1)が対象です。 なお、建築基準法等に違反している住宅や昭和56年6月以降に増築した住宅、過去に耐震改修の助成金もしくは貸付金を利用したことがある住宅は、対象になりませんのでご注意ください。 ※1:在来軸組工法で建築した一戸建てまたは併用住宅(住居部分が延べ面積の2分の1以上)が対象です。枠組壁工法(ツーバイフォー工法)や丸太組構法等は対象になりません。 【助成の対象になる木造住宅の耐震性】 助成の対象になる木造住宅は、次のいずれかに該当する住宅です。 1.耐震診断士による耐震診断の結果、上部構造評点を1.0未満のもの 2.耐震診断調査票により、倒壊の危険性があると判断されたもの また耐震診断は、次の団体のいずれかに所属し、千葉県が主催する既存建築物耐震診断・改修講習会(木造)等を修了した建築士が行う必要があります。 ア.一般社団法人千葉県建築士会船橋支部 連絡先:一級建築士事務所TK31(ティーケースリーワン)株式会社 イ.公益社団法人千葉県建築士事務所協会船橋支部 連絡先:福眞建築設計事務所 ※連絡先の詳細は自治体ホームページをご確認ください。 |
| 補助金額概要 | 除却工事費の23%(上限20万円)を助成します。 |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 市内に本店、支店または営業所等を開設している次のいずれかの者が行う除却工事が対象です。 1.建設業法の土木工事業、建築工事業又は解体工事業の許可を受けた者 2.建設工事にかかる資材の再生資源化等に関する法律の解体工事業者の登録を受けた者 |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 耐震係 |
船橋市危険コンクリートブロック塀等撤去助成事業
| 事業・条令名 | 船橋市危険コンクリートブロック塀等撤去助成事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | 過去の地震において、道路に面したブロック塀が倒壊し、通行人に危害が及んだり避難の妨げになる事例が発生しています。 市では、被災時にも安全に道路を通行できるように、道路に面していて地震時に倒壊する恐れのある、危険なコンクリートブロック塀等を撤去する際の助成制度を設けています。 |
| 対象事業・工事の概要 | 1.基礎等を含む危険ブロック塀等を全て撤去する工事 2.危険ブロック塀等を道路面からの高さ40cm以下に減じる工事 3.危険ブロック塀等の高さを40cm以下に減じた後、軽量フェンス等を設置する工事 |
| 対象申請者 | コンクリートブロック塀等の所有者となります。 ただし、次のいずれかに該当する場合を除きます。 1.市税を滞納している者 2.コンクリートブロック塀等が設置されている敷地で、既にこの事業または類似する事業の補助金の交付を受けたことがある者 3.販売を目的として、整地または建築物解体工事をする際にコンクリートブロック塀等を撤去する者 4.コンクリートブロック塀等を法人等が所有する場合 |
| 対象建築物の概要 | 建築基準法第42条に規定する道路又は小学校の通学路、緊急輸送道路に面するコンクリートブロック塀等で、次の全てに該当し、市長が危険と判断するものとなります。 1.道路面からの高さが1mを超えるもの 2.道路面からの高さが土圧を受ける部分を含めて1m以上のものであり、かつ、土圧を受けていない部分の高さが60cm以上のもの 3.高さがコンクリートブロック塀等と道路境界線までの水平距離より高いもの |
| 補助金額概要 | 令和7年度から危険なブロック塀等撤去費用の助成額等を引き上げました。 <全部撤去の場合> 【助成額】 撤去する塀の長さ1mあたり 通学路・緊急輸送道路:1万5千円 通学路・緊急輸送道路以外:1万円 【上限額】 通学路・緊急輸送道路:30万円 通学路・緊急輸送道路以外:20万円 ※助成対象となる撤去工事費の2/3 <一部撤去の場合> 【助成額】 撤去する塀の長さ1mあたり一律5千円 【上限額】 10万円 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 指導係 |
民間建築物アスベスト分析調査・除去等の補助
| 事業・条令名 | 民間建築物アスベスト分析調査・除去等の補助 |
|---|---|
| 制度の概要 | 市民の皆さまのアスベストによる健康被害への不安を解消し安全・安心の街づくりの一環として市内の既存建築物のうち飛散の危険性がある吹付けアスベスト(綿状のものに限る)の分析調査や除去工事等を実施する場合に、その費用の一部を助成する制度です。 |
| 対象建築物の概要 | <対象建物> 【分析調査】 船橋市内にある建築物で、人が居住・執務・出入りする空間または外部に吹付けアスベスト材がある可能性があるもの。 ただし、次に該当する法人等が所有する建築物は除く。 ・従業員が300人を超える企業 ・資本金が3億円を超える企業 ・独立行政法人等 【除去工事等】 船橋市内にある建築物で、人が居住・執務・出入りする空間または外部に分析調査の結果、吹付けアスベスト材があると判明したもの。 ただし、次に該当する法人等が所有する建築物は除く。 ・従業員が300人を超える企業 ・資本金が3億円を超える企業 ・独立行政法人等 <対象吹付材> 【分析調査】 アスベスト吹付け材である可能性がある綿状の吹付け材 【除去工事等】 事前調査または分析調査の結果、アスベスト吹付け材であることが確認されたもの |
| 補助金額概要 | 【分析調査】 費用の全額(但し、上限額以下) 上限額:10万円 【除去工事等】 費用の3分の2(但し、上限額以下) 上限額:120万円 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 指導係 |
船橋市緊急輸送道路沿道建築物除却助成事業
| 事業・条令名 | 船橋市緊急輸送道路沿道建築物除却助成事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | 船橋市では、平成31年4月1日から緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成事業と除却助成事業を実施しています。 この事業では、震災時の緊急輸送道路の通行を確保するため、昭和56年5月以前に建築された緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修や除却を行う場合に、その費用の一部を助成します。 |
| 対象事業・工事の概要 | 助成の対象になる建築物を全て除却する工事が対象です。 建築物の一部だけを除却する工事は対象になりません。 |
| 対象申請者 | 助成の対象になる建築物の所有者(※6)または管理組合(※7)であり、市税の滞納がない方が対象です。 ※6:建築物の所有者が複数いる場合は、所有者の全員から耐震改修や除却の実施について、同意を得る必要があります。 ※7:管理組合の集会において、耐震改修や除却を行うことと助成金の交付申請を行うことの決議を得る必要があります。 |
| 対象建築物の概要 | 【緊急輸送道路とは】 大規模災害が起きた場合における避難・救助をはじめ、物資の供給、諸施設の復旧等、広範な応急対策活動を広域的に実施するため、非常事態に対応した交通の確保を図ることを目的として、船橋市地域防災計画に定めた路線を言います。 なお、緊急輸送道路は変更になることがありますので、事前にご相談ください。 【緊急輸送道路沿道建築物とは】 地震によって倒壊した場合に、その敷地に接する緊急輸送道路の通行を妨げ多数の者の円滑な避難を困難とするおそれのある建築物を言います。 【助成の対象になる建築物】 船橋市内で昭和56年5月以前に建築された緊急輸送道路沿道建築物(※4)が対象です。 なお、建築基準法等に違反している建築物や昭和56年6月以降の増築等で新耐震基準が適用された建築物、過去に耐震改修の助成金を利用したことがある建築物は、対象になりませんのでご注意ください。 ※4:耐震診断(※5)で倒壊等の危険性があると判断され、建築物が接する緊急輸送道路の幅員に応じて、下図の(1)または(2)のいずれかに該当するものが対象です。 ※5:木造を除いて、耐震診断は耐震判定委員会の判定等を受ける必要があります。 |
| 補助金額概要 | 【除却】 次のいずれか低い額(上限900万円)を助成します。 1.除却工事費の3分の2 2.延べ面積×25,600円の3分の2 ※要緊急安全確認大規模建築物は、上記と異なるためお問い合わせください。 |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 工事内容に応じた建設業法による許可を受けている建設業者が行う耐震改修や除却工事が対象です。 また、耐震改修工事の場合は、工事監理者を定める必要があります。 |
| 問い合わせ先 | 建築指導課 耐震係 |
船橋市の解体費用相場はいくら?
空き家を解体する際に最も気になるのが「費用の目安」です。
船橋市でも、建物の構造や広さ、立地条件によって解体費用は大きく変わります。
適正な予算計画を立てるためにも、千葉県内の解体相場を参考にした費用の目安を把握しておきましょう。
建物の構造別にみた費用目安
船橋市での解体費用は、建物の構造や坪数によって異なります。
以下は、千葉県内の解体相場をもとに、30坪の建物を想定した費用の目安です。
| 構造 | 坪単価の目安 | 30坪の場合の想定総額 |
|---|---|---|
| 木造 | 約5.7万円/坪 | 約171万円 |
| 鉄骨造 | 約6.8〜7.0万円/坪 | 約204〜210万円 |
| RC造(鉄筋) | 約9.5〜11.4万円/坪 | 約285〜342万円 |
※鉄骨造は木造の約1.2倍、RC造は最大で2倍程度の費用がかかる傾向があります。
構造による違いは見積もり額に大きく影響するため、事前に建物の構造を確認しておくことが重要です。
費用が高くなる・安くなるケース
解体費用は、建物の構造以外にも立地条件や作業環境、付帯工事の有無などによって変動します。以下の表に、費用が高くなりやすいケース・安くなりやすいケースをまとめました。
| 費用が高くなるケース | 費用が安くなるケース |
|---|---|
| 狭い道路に面していて重機搬入が困難 | 前面道路が広く、作業スペースが十分ある |
| 残置物(家具・家電など)が多く撤去が必要 | 残置物が少なく、処分費用がかからない |
| RC造・鉄骨造など解体に手間がかかる構造 | 木造など解体しやすい構造 |
| 地下室や擁壁などの付帯構造がある | 建物のみで、付帯構造がない |
| アスベスト等の有害物質が含まれている | 有害物質が含まれておらず、特殊処理が不要 |
これらの条件によって実際の費用は大きく変わるため、現地調査と見積もり取得は必須です。
解体工事価格は上昇傾向
木造住宅の解体費用は、ここ数年で全国的に上昇しています。
下記グラフでは、各年度の平均的な傾向をもとに算出した概算値を示しており、実際の費用は、建物の構造・立地・工事条件などによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
また、自治体の補助金を活用することで、実際の自己負担額が軽減できるケースもあります。
正確な費用を知りたい場合は、早めの見積り依頼を行うのがおすすめです。
概算シミュレーター
該当市区町村を選択すると、補助金を含めたおおよその解体工事費用が分かります。
このシミュレーターは、あくまで目安を知るためのツールです。
実際の費用は建物の構造や立地条件などによって変わるため、正確な金額を知りたい方は見積もりを依頼するのがおすすめです。
解体費用を抑えるポイント
解体費用は条件によって大きく異なるため、「どうすれば安くできるか」を把握しておくことが重要です。
無駄な出費を避けるためにも、相見積もりの取得や信頼できる業者選びなど、事前の準備が欠かせません。
相見積もりの重要性
解体費用を抑えるうえで、相見積もりは最も有効な手段の一つです。
複数業者の見積もりを比較することで、適正価格や工事内容の違いを明確に把握できます。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 適正価格を把握できる | 市場価格を知ることで高額な請求を回避できる。 |
| 不要な項目を見抜ける | 各社の内訳を比較し、不要な費用や不明瞭な項目を発見できる。 |
| 対応力や説明力の差が見える | 担当者の対応の違いが判断材料となり、信頼性の高い業者を選びやすくなる。 |
| 値引き交渉の材料になる | 他社の見積もりを根拠に価格交渉を行いやすくなる。 |
2〜3社以上から見積もりを取り、内容と対応を総合的に比較しましょう。
業者選びの注意点
解体工事は一度きりの大きな契約となるため、業者選びは慎重に行う必要があります。
費用だけでなく、法令遵守・近隣配慮・対応力などもチェックポイントです。
| チェックポイント | 内容 |
|---|---|
| 解体業の許可があるか | 建設業許可や解体工事業登録の有無を確認。無許可業者には要注意。 |
| 見積もり・契約内容の明確さ | 工事内容・費用内訳が明確で、追加費用についても説明があるか。 |
| アスベスト等への対応力 | 有害物質の調査・届け出・処分が適切に行える体制があるか。 |
| 残置物処理の対応 | 家具や不用品の処理が含まれるか、別途費用かなど事前確認が必要。 |
| 近隣住民への配慮 | 騒音・振動・粉塵への対応、工事前のあいさつなどが丁寧に行われるか。 |
信頼できる業者を選ぶことが、トラブル防止と満足度の高い工事につながります。
まとめ:空き家対策と補助金で解体を前向きに
船橋市では空き家率10.26%、放置空き家率3.81%と、都市部ながら一定数の空き家が存在しています。老朽化した空き家を放置すれば、防災・防犯・景観・衛生といった面で地域に悪影響を及ぼすリスクもあります。
解体費用は建物構造や敷地条件によって差が出ますが、船橋市には補助金制度もあり、条件を満たせば費用の一部を支援してもらえる可能性があります。また、相見積もりの活用や信頼できる業者選定によって、コストを抑えつつ安心して工事を進めることができます。
「まだ使うかも」と放置し続ける前に、補助制度や専門家のアドバイスを活用して、前向きな空き家対策を始めましょう。
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