埼玉県北部にある深谷市は、歴史あるまちなみと自然環境が魅力ですが、近年空き家の増加が地域課題として浮上しています。
高齢化や相続後の放置、郊外エリアの居住ニーズの低下などが影響し、住宅が使われないまま残されているケースが増えています。
放置された空き家は、防災・景観・治安の面でリスクになるため、早めの対応が重要です。
この記事では、深谷市の空き家の現状、解体費用の目安、利用できる補助制度・対策ポイントをわかりやすく解説します。
深谷市は今「空き家」が増えている?
深谷市では、少子高齢化と人口減少が進む中で、空き家の増加が顕著になっています。
特に相続された住宅がそのまま放置されたり、郊外エリアの住宅地で住み手が見つからないケースが多く見られます。
市では空き家バンクの運用や危険家屋の除却支援などを行っているものの、放置空き家のリスクは依然として高い状態です。
まずは、深谷市の空き家の現状を数字で確認してみましょう。
最新の空き家率データ
| 指標 | 数値 |
|---|---|
| 空き家率 | 11.63% |
| 空き家数 | 約7,430戸 |
| 放置空き家率 | 6.48% |
| 放置空き家数 | 約4,140戸 |
| 住宅総数 | 約63,910戸 |
埼玉県平均(9.29%)と比べて深谷市の空き家率は高めで、放置空き家も4,000戸を超えているため、早急な対応が求められています。
なぜ空き家が増えているのか
深谷市における空き家の増加には、全国的なトレンドと地域特有の要因が複合的に関係しています。
以下のような背景が、放置空き家の増加を後押ししています。
| 要因 | 内容 |
|---|---|
| 高齢化と単身世帯の増加 | 高齢の居住者が亡くなった後、住宅が空き家として残るケースが多い |
| 相続後の対応の遅れ | 相続したものの住む予定がなく、売却・解体が進まず放置される |
| 郊外地域の利便性の問題 | 公共交通の便が悪く、若年層の居住ニーズが低下している地域がある |
| 空き家の老朽化 | 修繕コストが高く、放置されたまま老朽化が進行するケースも多い |
特に深谷市では、農村部や郊外に位置する古い住宅が空き家となる傾向が強く、年々管理が難しい物件が増えています。
深谷市の補助金制度(空き家の除却・支援制度)
深谷市には空き家そのものの解体費用を直接補助する制度はありませんが、老朽化した住宅の安全な除却や、危険空家に対する支援として利用できる制度があります。
埼玉県 深谷市 の補助金情報
深谷市危険空家等除却補助金
| 事業・条令名 | 深谷市危険空家等除却補助金 |
|---|---|
| 制度の概要 | 利活用が困難な不良度の高い空家等の早期除却を促進することにより、周辺の生活環境への悪影響を防止し、安全で安心して暮らせる住環境の形成を図るため、危険空家等の除却に関する補助を行います。 |
| 対象事業・工事の概要 | ・補助金の交付決定通知後に着工する工事 ・建設業法別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第21条第1項の登録を受けたものが施工する工事 ・補助対象空家等のすべてを除却し、その敷地を更地にする工事 |
| 対象申請者 | ・補助対象空家等の所有者等 ・補助対象空家等の所有者等が複数いる場合又は他に当該補助対象空家等に何らかの権利関係を持つものがいる場合にあっては、補助対象工事の実施その他要綱に定める事項について、当該者全員の同意を得ることができる者 ・法人その他の団体でない者 ・暴力団員ではない者 ・深谷市における市税に滞納がない者 (注)以下の要件は「住民税非課税世帯の方」の申請(補助上限80万円)のみ。 ・同一の世帯に属する者全員が、地方税法の規定による当該年度分の市町村民税均等割が課されていない者又は市町村の条例で定めるところにより当該年度分の市町村民税均等割を免除された者 |
| 対象建築物の概要 | ・昭和56年5月31日以前に建築された空家等であって、市長が別に定めるところにより住宅地区改良法第2条第4項に規定する不良住宅(注1)に判定されたもの ・空家等対策の推進に関する特別措置法第22条第3項の規定に基づく「命令」を受けていない空家等であること ・国又は地方公共団体等から他の補助金等の交付を受けていないこと ・公共事業による移転、建替え等の補償対象となっていないこと (注1) 不良住宅の基準については、「補助金のご案内」中の手引きにある4.不良住宅チェックリスト(不良度判定項目)を参照してください。 |
| 補助金額概要 | 上限30万円 (注)ただし、住民税非課税世帯の方の申請は上限80万円 (注) 下記(1)、(2)のいずれか低い額、千円未満の端数は切り捨て (1)補助対象費用の5分の4 (2)床面積1平方メートルにつき2万円を乗じた額 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 建設業法別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第21条第1項の登録を受けたものが施工する工事 |
| 問い合わせ先 | 自治振興課 |
深谷市ブロック塀撤去等補助制度
| 事業・条令名 | 深谷市ブロック塀撤去等補助制度 |
|---|---|
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
深谷市無接道敷地内の空家等除却補助金
| 事業・条令名 | 深谷市無接道敷地内の空家等除却補助金 |
|---|---|
| 制度の概要 | 無接道敷地等であることが理由で、更地にしてもその土地単独での活用が困難となっている空家等を解消するため、隣接地の所有者が空家等とその土地を購入し、空家等の除却をする場合、費用の補助を行います。 |
| 対象事業・工事の概要 | ・補助金の交付決定後に着工する工事 ・建設業法別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第21条第1項の登録を受けたものが施工する工事 ・補助対象空家等のすべてを除却し、その敷地を更地にする工事 |
| 対象申請者 | ・補助対象空家等の隣接地の所有者で補助対象空家等を購入しようとする者 ・補助対象空家等の所有者等が複数いる場合又は他に当該補助対象空家等に何らかの権利関係を持つものがいる場合にあっては、補助対象工事の実施その他のこの要綱に定める事項について、当該者全員の同意を得ることができる者 ・補助対象空家等を除却した後の敷地について、10年間以上統合の解消をせずに自らの居住等の用に適切に管理する意思のある者 ・法人その他の団体でない者 ・暴力団員ではない者 ・深谷市における市税に未納がない者 |
| 対象建築物の概要 | ・空家等の敷地が無接道であるもの (注) 建築基準法第43条の規定に適合しない無接道敷地 ・空家等対策の推進に関する特別措置法第22条第3項の規定に基づく「命令」を受けていない空家等であること ・無接道敷地内の当該空家等の隣接地の所有者等が取得したものであって、次のいずれにも該当するもの ア.当該取得した者が、隣接地と当該空家等の敷地の統合後の敷地を、自らの居住等の用に供し適切に10年間以上管理するもの イ.除却に要する費用(除却のために必要となる調査設計費等を含む。)が、固定資産税評価額その他の公的な方法により算定した当該空家等の敷地及び建物の売買想定価格を上回るもの ・国又は地方公共団体等から他の補助金等の交付を受けていないこと ・公共事業による移転、建替え等の補償対象となっていないこと |
| 補助金額概要 | 上限50万円 (注) 下記(1)、(2)のいずれか低い額、千円未満の端数は切り捨て (1)補助対象費用の2分の1 (2)床面積1平方メートルにつき2万円を乗じた額 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | ・建設業法別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律第21条第1項の登録を受けたものが施工する工事 |
| 問い合わせ先 | 自治振興課 |
老朽化した空家等を除却した土地の固定資産税等の減免
| 事業・条令名 | 老朽化した空家等を除却した土地の固定資産税等の減免 |
|---|---|
| 制度の概要 | 住宅を除却し更地にすると住宅用地特例がなくなり、その土地に係る固定資産税と都市計画税(以下「固定資産税等」)が高くなることが、空家等が放置される要因の一つといわれています。 深谷市では、地域の生活環境の改善を図ることを目的に、老朽化した空家等を除却した土地について、住宅用地特例が適用された場合と同様に固定資産税等を減免し、老朽化した空家等の除却の促進を図ります。 |
| 対象申請者 | ・空家等を除却した土地の納税義務者で、市税に滞納がないかた。 ※法人等は対象外 |
| 対象建築物の概要 | すべてを満たしていること ・令和2年1月2日から令和10年1月1日までに空家等を除却した土地 ・空家等の除却後に固定資産税等の住宅用地特例が適用されなくなる土地 ・除却した空家等が、昭和56年5月31日以前に工事着手した住宅であって、空家等対策の推進に関する特別措置法の規定による勧告を受けていないこと ※空家等…概ね1年以上の間、人が住んでいない、または使われていない住宅。ただし、相続等により取得し、相続等の発生日から1年以内の住宅も含む。 |
| 補助金額概要 | 【減免額】 空家等を除却し減免を適用したときの固定資産税等 ※空家等除却の減免の適用により、住宅用地特例による軽減相当額を減免する。(税額は変わらない) 【減免期間】 該当する空家等を除却し、住宅用地特例が適用されなくなった年度から3年間 ※ただし、期間内でも次のいずれかに該当した場合は、その年度をもって減免期間を終了します。 ・対象の土地を適正に管理していない場合(雑草・樹木の繁茂など) ・対象の土地に新たに建物を建てた場合 ・対象の土地を営利目的に使用している場合 ・売買等の理由(相続等は除く)により対象の土地の納税義務者が変更となった場合 ・そのほか申請の要件を満たさないことが明らかになった場合 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 協働推進部 自治振興課 空家対策係 |
深谷市の解体費用相場はいくら?
深谷市における空き家の解体費用は、建物の構造や広さ、立地条件などにより異なりますが、現在は市単体での平均費用データは公表されていません。
そのため、ここでは埼玉県全体の平均的な坪単価データをもとに、深谷市でも参考になる費用目安を紹介します。
建物の構造別にみた費用目安
以下は、埼玉県における住宅の解体費用の相場を、建物構造と坪数別に整理した一覧です。
深谷市でも多くのケースでこの相場が参考になります。
■ 木造住宅の解体費用相場(埼玉県平均)
| 坪数 | 坪単価 | 概算費用 |
|---|---|---|
| 10坪未満 | 6.5万円 | 約65万円未満 |
| 10坪台 | 6.6万円 | 約66万〜132万円 |
| 20坪台 | 5.7万円 | 約114万〜171万円 |
| 30坪台 | 5.4万円 | 約162万〜216万円 |
| 40坪台 | 5.2万円 | 約208万〜260万円 |
| 50坪台 | 4.8万円 | 約240万〜288万円 |
| 60坪台 | 4.4万円 | 約264万〜308万円 |
| 70坪以上 | 3.9万円 | 約273万円〜(広さに応じて加算) |
鉄骨造やRC造の住宅は、木造と比較して解体コストが1.5〜2倍程度かかる場合があります。事前に構造を確認し、見積もりを依頼することが大切です。
費用が高くなる・安くなるケース
解体費用は建物の構造や広さだけでなく、立地条件や残置物の量などによっても大きく変動します。
以下の表で、費用が上下する主な要因を比較して整理しました。
| 項目 | 費用が安くなるケース | 費用が高くなるケース |
|---|---|---|
| 立地条件 | 幹線道路沿い、重機が入りやすい平坦地 | 狭い路地、山間部、傾斜地など |
| 建物構造 | 木造で老朽化が進んでいる建物 | 鉄骨造・RC造で頑丈な建物 |
| 残置物の有無 | 家具やゴミが処分済み | 多くの不用品・ゴミが残っている |
| アスベストの有無 | アスベスト含有なし | アスベストが含まれていて処理が必要 |
| 施工時期 | 閑散期(冬など)で業者の余裕がある | 繁忙期(春〜秋)で予約が取りづらい |
深谷市では郊外の住宅や農村部に空き家が多く、搬入経路の確保や重機の利用可否が費用に大きな影響を与えるケースが多く見られます。
解体工事価格は上昇傾向
木造住宅の解体費用は、ここ数年で全国的に上昇しています。
下記グラフでは、各年度の平均的な傾向をもとに算出した概算値を示しており、実際の費用は、建物の構造・立地・工事条件などによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
また、自治体の補助金を活用することで、実際の自己負担額が軽減できるケースもあります。
正確な費用を知りたい場合は、早めの見積り依頼を行うのがおすすめです。
概算シミュレーター
該当市区町村を選択すると、補助金を含めたおおよその解体工事費用が分かります。
このシミュレーターは、あくまで目安を知るためのツールです。
実際の費用は建物の構造や立地条件などによって変わるため、正確な金額を知りたい方は見積もりを依頼するのがおすすめです。
解体費用を抑えるポイント
空き家の解体にはまとまった費用がかかるため、少しでもコストを抑えるための工夫が重要です。
特に深谷市のように郊外や農村部が多い地域では、業者の対応力や現地条件に応じた工事計画によって、費用に大きな差が出る可能性があります。
ここでは、解体費用を抑えるために意識すべきポイントを2つ紹介します。
相見積もりの重要性
解体費用を適正に抑えるためには、複数の業者から見積もりを取る「相見積もり」が非常に有効です。
1社だけの見積もりでは、その金額が妥当かどうか判断が難しいため、複数の提案を比較することが重要です。
| メリット | 内容 |
|---|---|
| 価格の妥当性がわかる | 相場より高すぎる・安すぎる業者を避けやすくなる |
| 内容の比較ができる | 解体範囲や残置物処理、整地の有無などの違いを把握できる |
| 交渉材料になる | 他社の見積もりをもとに価格や工事内容の調整がしやすい |
深谷市のように立地や敷地形状に幅がある地域では、現地調査を実施してくれる業者を選ぶと、より正確な見積もりを得やすくなります。
業者選びの注意点
解体工事では、価格だけでなく信頼できる業者を選ぶことがトラブル防止の鍵です。
許可の有無や説明対応、近隣への配慮などを含め、以下のポイントを確認しておくことが大切です。
| チェックポイント | 内容 |
|---|---|
| 建設業許可・解体工事業登録 | 埼玉県知事などの許可を取得しているか |
| 見積書の明確さ | 工事項目が詳細に記載されているか、追加費用の説明があるか |
| 説明の丁寧さ | 工事内容・工程・リスク(アスベスト等)について分かりやすく説明してくれるか |
| 近隣への対応 | 着工前のあいさつ、騒音・粉じん対策などを行っているか |
| 契約書の内容 | 曖昧な表現がなく、トラブル時の対応まで記載されているか |
安さだけで選んでしまうと、後に追加費用が発生したり、近隣トラブルにつながるケースもあります。実績や口コミを確認することもおすすめです。
まとめ:空き家対策と補助金で解体を前向きに
深谷市では、空き家率が11.63%、放置空き家は約4,140戸と、埼玉県平均を上回る水準です。
高齢化や相続後の放置などが主な要因となっており、特に郊外や農村部で管理が難しい物件が増加しています。
空き家解体にはまとまった費用がかかりますが、相見積もりや業者選びの工夫でコストを抑えることが可能です。また、深谷市では「危険空家等除却補助金」制度があり、条件を満たせば一部費用の補助を受けられます。
空き家は放置せず、早めに解体や活用を検討することで、資産価値を守り、地域の安全にも貢献できます。
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