糸島市では住宅総数43,410戸のうち3,860戸が空き家(空き家率8.89%)となっており、そのうち約1,980戸が放置空き家に該当します。
空き家を所有していると、売却・活用・解体の判断に悩む方も少なくありません。
特に解体費用は木造でも約147万円かかるため、慎重な検討が必要です。
本記事では、糸島市の空き家の現状、解体費用相場、補助金制度、費用を抑える方法を整理して解説します。
糸島市は今「空き家」が増えている?
糸島市では一定数の空き家が存在しており、所有者にとっては今後の管理や活用をどうするかが現実的な課題になっています。まずは客観的な数値から現状を確認します。
最新の空き家率データ
まず確認しておきたいのは、糸島市にどれくらい空き家が存在しているのかという点です。
「多いのか、少ないのか」「自分の家は特別なのか」を判断するためには、全体の数字を知る必要があります。
その全体像が、次のデータです。
| 項目 | 数値 |
|---|---|
| 空き家率 | 8.89% |
| 空き家数 | 3,860戸 |
| 放置空き家率 | 4.56% |
| 放置空き家数 | 1,980戸 |
| 住宅総数 | 43,410戸 |
糸島市では住宅総数43,410戸のうち、3,860戸が空き家です。
これは約11戸に1戸が空き家という割合になります。
さらに、約1,980戸は放置空き家に該当します。
つまり、空き家の中でも活用されないまま時間が経過している住宅が一定数存在しているという状況です。
なぜ空き家が増えているのか
糸島市で空き家が発生する理由は、特別なものではありません。
多くの場合、次のようなきっかけから始まります。
- 親から住宅を相続した
- 転勤や住み替えで住まなくなった
- 別荘やセカンドハウスとして取得したが利用しなくなった
糸島市は戸建住宅の割合が高く、郊外型住宅地や海沿い・山間部の立地も多い地域です。そのため、立地条件によっては売却が進みにくいケースもあります。
売却や賃貸が難しい場合、所有者は次のような状態になりやすくなります。
- とりあえず保有を続ける
- 最低限の管理だけを行う
- 利用予定がないまま年数が経過する
実際に、糸島市では1,980戸が放置空き家に該当します。
これは、空き家の中でも活用されないまま長期間経過している住宅が一定数存在していることを示しています。
空き家の管理が続くと、老朽化や維持費の負担が増えます。
その結果、売却ではなく解体を選択肢として検討する段階に入るケースもあります。担が増える可能性があります。そのため、方向性を早めに判断することが重要になります。
糸島市の補助金制度
解体費用は木造でも約147万円が目安となり、自己負担としては決して小さくありません。
そのため、「補助金が使えるかどうか」で実際の支払額が大きく変わります。解体を現実的に進められるかどうかは、補助制度の有無が判断材料になります。
福岡県 糸島市 の補助金情報
糸島市老朽空き家等解体撤去費補助金
| 事業・条令名 | 糸島市老朽空き家等解体撤去費補助金 |
|---|---|
| 制度の概要 | 糸島市では、安全で安心なまちづくりと居住環境の改善のために、市内の老朽空き家等の解体を行う所有者等に対し、解体費用の一部を補助します。 |
| 対象事業・工事の概要 | 以下の1.~4.のすべてに該当するもの 1.所有者等が行う工事であること 2.同一敷地内にある老朽空き家等があれば、その全部を解体撤去する工事であること 3.解体撤去を行う解体工事業者が、市内に住所を有するものであること ※解体工事業者とは、建設業法(昭和24年法律第100号)別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可を受けた者又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成12年法律第104号)第21条第1項の登録(同条第2項の登録の更新を含む。)を受けた者をいう。 4.令和8年2月27(金)までに補助事業の実績報告ができるもの |
| 対象申請者 | 以下の1.~4.の全てに該当する方 1.解体撤去する老朽空き家などの所有者、管理者その他の当該老朽空き家などを解体撤去することが出来る権原を有する人(法人を除く) 2.市税の滞納が無い人 3.暴力団関係者でない人 4.空家等対策の推進に関する特別措置法第二十二条第三項に規定する命令を受けてない人 |
| 対象建築物の概要 | 以下の1.~5.の全てに該当する空き家等 1.市内に所在し、おおむね1年以上居住・その他の使用がされていない住宅などの建築物 2.木造または軽量鉄骨造であること 3.市で定める老朽空き家等の測定基準により評価し、評点が100点以上であること 4.公共事業などによる移転または建て替えなどの補助の対象になってないこと 5.補助対象工事について、国、県または市から他の補助金などの交付を受けることが決定していないこと |
| 補助金額概要 | 【補助対象経費】 補助対象工事に要する経費(老朽空き家等の解体材の処分に要する費用は含みますが、庭木、塀、家財道具等の撤去費用及びアスベスト調査費用は含まない。)とし、解体撤去する老朽空き家等に係る標準除却費を上限とする。 【補助金の額】 補助金の額は、1件につき50万円又は補助対象経費の2分の1の額のいずれか低い額とする。 (補助金の額に1,000円未満の端数があるときは、その端数を切り捨てるものとする。) |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 解体撤去を行う解体工事業者が、市内に住所を有するものであること ※解体工事業者とは、建設業法(昭和24年法律第100号)別表第1の下欄に掲げる土木工事業、建築工事業若しくは解体工事業に係る同法第3条第1項の許可を受けた者又は建設工事に係る資材の再資源化等に関する法律(平成12年法律第104号)第21条第1項の登録(同条第2項の登録の更新を含む。)を受けた者をいう。 |
| 問い合わせ先 | 総務部 危機管理課 生活安全係 |
糸島市木造戸建て住宅性能向上改修促進事業(除却関連)
| 事業・条令名 | 糸島市木造戸建て住宅性能向上改修促進事業(除却関連) |
|---|---|
| 制度の概要 | 市では、市内木造戸建て住宅の耐震化及び脱炭素社会の実現に資するため、耐震改修、省エネ工事又は建替え等に伴う除却に係る経費の一部を補助する事業を実施しています。 |
| 対象事業・工事の概要 | ・補助対象住宅の解体、撤去工事 |
| 対象申請者 | ・補助対象住宅の所有者(所有者の承諾があれば居住者も可)。 ・本市の市税を滞納していないこと。 ・暴力団関係者でないこと。 |
| 対象建築物の概要 | 1.市内に存在する木造戸建て住宅であること。(注1) 2.1981年5月31日以前に建築又は工事着工したものであること。 3.この規程に基づく補助金の交付を過去に受けたことがないこと。 4.性能向上改修工事を行う木造戸建て住宅にあっては、当該工事後に居住する予定の者がいること。 5.建替え等に伴う除却については、次のア~ウのいずれかに該当するもの。 ア.自らが居住する住宅について、これを解体・撤去し、かつ、自らが居住するために地震に対する安全性が確保された住宅を建築、賃借等により確保する場合 イ.相続又は遺贈により取得した空き家ついて、これを解体・撤去する場合 ウ.購入した空き家について、これを解体・撤去し、かつ、自らが居住する住宅を建築する場合 6.建築基準法(1950年法律第201号)及び関係法令の規定に違反するものでないこと。 注1:在来軸組構法、伝統的構法及び枠組壁工法で建築された木造の一戸建て住宅(店舗等の用途を兼ねる住宅にあっては、当該店舗等の用途に供する部分の床面積が、建物全体の床面積の2分の1未満であるものに限る。) |
| 補助金額概要 | 除却工事の23%(上限30万円) |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 建設都市部 都市計画課 |
糸島市ブロック塀等撤去促進事業
| 事業・条令名 | 糸島市ブロック塀等撤去促進事業 |
|---|---|
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
糸島市の解体費用相場はいくら?
補助金が使えるかどうかを確認したうえで、次に考えるべきは「実際の解体費用はいくらかかるのか」という点です。まずは建物構造ごとの目安を確認します。
建物構造別費用
解体費用は業者ごとに異なりますが、福岡県内の一般的な坪単価相場を基準にした目安は次のとおりです。
※以下は福岡県内の平均的な解体坪単価を参考にした概算です。実際の金額は現地条件で変動します。
| 構造 | 木造 | 鉄骨 | RC |
|---|---|---|---|
| 坪単価目安(福岡県相場) | 4.9万円 | 6.0〜7.0万円 | 7.5〜9.0万円 |
| 30坪費用目安 | 147万円 | 180〜210万円 | 225〜270万円 |
例えば、30坪の木造住宅であれば4.9万円 × 30坪 = 約147万円という計算になります。
糸島市は戸建住宅が多いため、木造住宅の解体が中心になります。ただし、海沿いや山間部など立地条件によっては、重機搬入や養生費が追加される場合があります。
そのため、上記はあくまで「福岡県内の平均相場を基準にした目安」であり、実際の費用は現地調査によって確定します。
費用が変動する条件
先ほどの相場はあくまで「福岡県内の平均的な目安」です。
実際の解体費用は、糸島市内でも条件によって上下します。自分の物件がどのケースに近いかを確認することが重要です。
| 費用が抑えられやすい条件 | 費用が高くなりやすい条件 |
|---|---|
| 重機が入りやすい整形地 | 重機が入りにくい狭小地 |
| 前面道路が広い | 前面道路が狭い |
| 付帯物が少ない | 塀・庭木・倉庫などが多い |
| 平坦な土地 | 高低差がある土地 |
| 特殊処理が不要 | アスベストなどの処理が必要 |
糸島市は郊外型住宅地が多い一方、海沿いや山間部の立地もあります。高低差がある土地や搬出が難しいエリアでは、作業工程が増えるため費用が上がる傾向があります。
そのため、相場だけで判断せず、必ず現地調査を受けたうえで見積もりを取得することが重要です。
解体工事価格は上昇傾向
木造住宅の解体費用は、ここ数年で全国的に上昇しています。
下記グラフでは、各年度の平均的な傾向をもとに算出した概算値を示しており、実際の費用は、建物の構造・立地・工事条件などによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
また、自治体の補助金を活用することで、実際の自己負担額が軽減できるケースもあります。
正確な費用を知りたい場合は、早めの見積り依頼を行うのがおすすめです。
概算シミュレーター
該当市区町村を選択すると、補助金を含めたおおよその解体工事費用が分かります。
このシミュレーターは、あくまで目安を知るためのツールです。
実際の費用は建物の構造や立地条件などによって変わるため、正確な金額を知りたい方は見積もりを依頼するのがおすすめです。
解体費用を抑えるポイント
解体費用は木造でも約147万円が目安となり、決して小さな支出ではありません。
そのため、「どうすれば少しでも負担を抑えられるか」を事前に知っておくことが重要です。
相見積もり
解体費用を適正な価格で進めるためには、複数の解体業者から見積もりを取り、内容を比較することが重要です。
糸島市でも、同じ建物条件でも業者によって工事方法や見積金額に差が出ることがあります。
見積もりを比較する際は、次の項目を確認してください。
| チェック項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 坪単価 | 福岡県相場(木造4.9万円/坪など)と比べて極端に高い・安いがないか判断するため |
| 解体工事費 | 基本工事費の内訳が妥当か確認するため |
| 廃材処分費 | 処分費が含まれているか、数量や単価が不明瞭でないか確認するため |
| 重機使用費 | 立地条件に応じた費用か確認するため(重機が入らない場合は人力が増えやすい) |
| 養生費 | 近隣対策として必要な養生が含まれているか確認するため |
| 付帯物撤去費 | ブロック塀・庭木・倉庫などが別料金になっていないか確認するため |
| 諸経費 | 「一式」など不明確な費用が大きくないか確認するため |
| 追加費用条件 | 追加費用が発生する条件が事前に明示されているか確認するため |
糸島市は郊外型住宅地が多い一方、海沿い・山間部など立地条件が幅広い地域です。道路幅や高低差の影響で工事条件が変わりやすいため、現地調査をしたうえで見積もりを出している業者同士で比較することが重要です。
複数の見積もりを比較することで、糸島市の敷地条件に合った業者を選び、適正な価格で解体工事を進めやすくなります。
業者選び
解体費用を抑えるうえで重要なのは、「安い業者を選ぶこと」ではなく、適正な価格で安心して任せられる業者を選ぶことです。
価格だけで判断すると、後から追加費用が発生する場合があります。
糸島市で業者を選ぶ際は、次の点を確認してください。
| チェック項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 建設業許可・解体工事業登録 | 法令に基づいた工事が行われるか確認するため |
| 産業廃棄物処理の説明 | 不法投棄などのリスクを避けるため |
| 現地調査の実施 | 立地条件を踏まえた正確な見積もりか確認するため |
| 見積書の内訳明細 | 不明確な「一式」表記がないか確認するため |
| 補助金制度の理解 | 事前申請などの手続きを正しく進めるため |
糸島市は立地条件の幅が広く、郊外型住宅地から海沿い・山間部まで条件が異なります。現地を確認せずに出された見積もりでは、後から追加費用が発生する可能性があります。
そのため、価格だけでなく「説明の丁寧さ」「条件確認の有無」も判断材料にすることが重要です。
まとめ:空き家対策と補助金で解体を前向きに
糸島市では、住宅総数43,410戸のうち3,860戸が空き家となっており、そのうち1,980戸が放置空き家に該当します。空き家を所有している場合、管理を続けるのか、売却を目指すのか、それとも解体を選択するのかを判断する必要があります。
解体費用は木造30坪で約147万円が目安です。決して小さな金額ではありませんが、糸島市には老朽空き家の解体に対する補助制度があります。事前申請が必須であり、年度ごとの予算上限があるため、利用を検討する場合は早めの確認が重要です。
費用を抑えるためには、複数社から見積もりを取り、内訳を比較することが基本です。業者選びでは、許可の有無や説明の明確さも確認しましょう。
空き家をそのまま保有し続けると、管理負担や維持費が発生します。状況を整理し、補助金や見積もり比較を活用しながら、自分にとって最適な選択肢を検討することが大切です。
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