久留米市では現在、空き家率が14.85%(22,890戸)となっており、多くの空き家が存在しています。
空き家を放置すると、老朽化による倒壊リスクや維持管理の負担増加につながるため、解体を検討する所有者も増えています。
しかし、「解体費用はいくらかかるのか」「補助金は利用できるのか」など、判断に必要な情報が分かりにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、久留米市の空き家の現状、解体費用の相場、補助金制度を具体的な数値とともに整理し、解体を検討する際の判断に役立つ情報を分かりやすく解説します。
久留米市は今「空き家」が増えている?
久留米市では、住宅総数に対して一定数の空き家が存在しており、所有者にとっては今後の管理や解体を検討する必要がある状況です。
空き家は使用されないまま放置されると老朽化が進み、維持管理の負担が増えていきます。
まずは、久留米市の空き家の現状を数値で確認していきましょう。
最新の空き家率データ
久留米市の空き家状況は、以下のとおりです。
| 項目 | 久留米市 |
|---|---|
| 空き家率 | 14.85% |
| 空き家数 | 22,890戸 |
| 放置空き家率 | 4.97% |
| 放置空き家数 | 7,660戸 |
| 住宅総数 | 154,180戸 |
久留米市では、住宅総数154,180戸のうち、22,890戸が空き家となっています。
これは、約7戸に1戸が空き家という状況です。
また、放置空き家も7,660戸あり、今後使用予定のない住宅については、解体を含めた対応を検討することが重要になります。
なぜ空き家が増えているのか
久留米市で空き家が増えている背景には、住宅総数に対して一定数の空き家が存在している現状があります。空き家は使用されないまま残ることで、年々蓄積していく傾向があります。
久留米市では、空き家22,890戸のうち、7,660戸が放置空き家とされており、今後も使用されない可能性のある住宅が一定数存在しています。
これは、空き家の中でも管理や活用の判断が必要な住宅が多いことを示しています。
空き家の状況として、次のような住宅が含まれます。
- 現在、居住者がいない住宅
- 今後の使用予定が決まっていない住宅
- 活用や売却などの判断が行われていない住宅
空き家は放置するほど老朽化が進み、維持管理の負担が大きくなる可能性があります。そのため、使用予定がない場合は、解体を含めた対応を検討することが重要になります。
久留米市の補助金制度
久留米市では、老朽化した空き家の解体を促進するため、解体費用の一部を補助する制度が設けられています。補助金を活用することで、解体にかかる費用負担を軽減することが可能です。
ただし、申請条件や受付期間が定められているため、事前に確認しておくことが重要です。
福岡県 久留米市 の補助金情報
久留米市老朽危険空家等除却促進事業
| 事業・条令名 | 久留米市老朽危険空家等除却促進事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | 久留米市では、老朽化して危険度の高い空家等の除却費用の一部を助成する「久留米市老朽危険空家等除却促進事業」を実施しています。 【事業の目的】 適切に管理されず老朽化した危険な空家等が、周辺の住環境に悪影響を及ぼすおそれがあり、空家を除却し、住環境の改善を図ることを目的としています。 |
| 対象建築物の概要 | 下記の条件をすべて満たすもの ・市内にある木造の建物 ・同一敷地内において使用実態がないもの ・危険度判定の結果、基準を満たすもの ・市内業者に工事発注予定で、契約及び着工前のもの |
| 補助金額概要 | 除却工事費用の2分の1 ただし、65万円を上限とする |
| 定員 | 有り |
| 業者指定 | 市内業者に工事発注 |
| 問い合わせ先 | 都市建設部住宅政策課 |
久留米市木造住宅耐震改修等事業費補助金(除却関連)
| 事業・条令名 | 久留米市木造住宅耐震改修等事業費補助金(除却関連) |
|---|---|
| 制度の概要 | 久留米市では、震災に強いまちづくりを目的に、住宅の耐震化を促進する支援策の一つとして「久留米市木造住宅耐震改修等事業費補助事業」を行っています。また、耐震化に向けた取組みを加速させるため、令和7年度に「久留米市木造住宅耐震診断費補助事業」を創設しました。 昭和56年5月31日以前に建築された木造住宅の耐震診断や耐震改修等に要する費用の一部に補助金を交付するものです。住宅の耐震改修等を予定されている方は、まずはご相談ください。 |
| 対象申請者 | 次に掲げる用件のうち、1~3を満たす方が対象です。(除却工事は1~4の全てを満たす方) 1.補助対象となる住宅の所有者または相続人の方 2.交付決定前に、耐震改修工事等の契約や工事着手を行っていない方 3.市内事業者と耐震改修工事等の契約を予定している方 4.除却工事に関する補助申請日時点で、その除却予定の住宅に居住している方 |
| 対象建築物の概要 | 次に掲げる用件を全て満たす建物が対象です。 ・昭和56年5月31日以前に建築したもの ・2階建て以下の木造一戸建て住宅(併用住宅を含み、賃貸物件も可能) ・耐震診断の結果、上部構造評点が1.0未満(倒壊の可能性がある)のもの |
| 補助金額概要 | 【建替えに伴う除却工事】 建替えに伴う除却工事とは、自らが居住するため、地震に対する安全性が確保された住宅を建築、賃貸等により確保し、もともと住んでいた木造住宅を除却する工事をいいます。 助成額については、下記1~3のうち最も低い額です。 1.除却工事見積額の23% 2.国が定める耐震改修単価(令和7年度は平方メートルあたり39,900円)に延べ面積を乗じた額の23% 3.交付上限額30万円 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 市内事業者と耐震改修工事等の契約 |
| 問い合わせ先 | 都市建設部住宅政策課 |
久留米市危険ブロック塀等撤去費補助事業
| 事業・条令名 | 久留米市危険ブロック塀等撤去費補助事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | 令和7年度の補助事業を開始しました。補助金等交付申請書の提出期限は令和7年11月末です。お早目のご相談をお願いします。 道路に面する危険なブロック塀の撤去費用の一部を助成する「久留米市危険ブロック塀等撤去費補助事業」を実施しています。 【事業の目的】 地震発生時におけるブロック塀等の倒壊による被害の未然防止や避難経路の確保を図ることを目的としています。 |
| 対象建築物の概要 | 市内にあるコンクリートブロック造、石造、れんが造その他の組積造による塀で、次の要件をすべて満たすものです。 ・道路に面するもの ・道路面から高さ1メートル以上のもの ・市職員による調査の結果、危険であると判定されたもの |
| 補助金額概要 | 次の1~3のうち最も低い額です。 1.工事見積額×3分の2 2.撤去するコンクリートブロック塀等の見付面積(平方メートル)×1.2万円×3分の2 3.交付上限額の16万円 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 市内業者に工事発注 |
| 問い合わせ先 | 都市建設部建築指導課 |
がけ地近接等危険住宅移転事業
| 事業・条令名 | がけ地近接等危険住宅移転事業 |
|---|---|
| 制度の概要 | がけ崩れ等から住民の生命、身体及び財産を守るため、がけ崩れ等のおそれのある区域(がけ地近接等)内にある既存の住宅(危険住宅)の除去、又は、安全な場所への移転に要する費用の一部を助成します。 そうした「危険住宅」の除却や、がけ崩れ等が発生しない場所への移転をお考えの方は、まずはご相談ください。 |
| 対象建築物の概要 | 住宅等(兼用住宅や長屋、共同住宅等を含む)のうち、以下のいずれかに該当するもの(空き家は対象外です。) 1.既存不適格住宅…上記の「対象となる区域(4を除く)」に現在建つ住宅等で、区域の指定等により現在の建築制限に適合しなくなったもの 2.自然災害の被害を受けた住宅…上記の「対象となる区域」に現在建つ住宅等で、地震や大雨等により福岡県や久留米市から移転勧告や是正勧告、避難指示を受けたもの(避難指示については、6か月以上指示が出続けたものに限る) |
| 補助金額概要 | 除却等費…危険住宅の解体費用や動産移転費、跡地整備費で上限額97万5千円 |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 「除却等費」の活用の際には、市内事業者への工事発注予定のものが対象です。 |
| 問い合わせ先 | 都市建設部住宅政策課 |
老朽化した危険な空き家(住宅)の固定資産税の減免制度
| 事業・条令名 | 老朽化した危険な空き家(住宅)の固定資産税の減免制度 |
|---|---|
| 制度の概要 | 住宅を解体し、更地にすると、土地に適用されている住宅用地特例が無くなるため、固定資産税が高くなる場合があります。 法改正を踏まえ、老朽化した危険な空き家の早期解体と、解体後の跡地の流通を促進し、適正管理につなげるため、勧告前に老朽化した危険な空き家が解体された場合に、その跡地の固定資産税を解体前の税額と同等に減免する期間限定の制度を創設します。 |
| 対象建築物の概要 | 【要件(全て満たしていること)】 ・老朽化した危険な空き家を解体した後の跡地であること(解体工事の着手前までに危険度の判定を行い、市の確認を受ける必要があります) ・令和6年6月15日から令和10年12月31日の間に解体されたもの ・空き家の敷地が住宅用地特例の適用を受けていること ・法に基づく勧告を受けていないこと ・跡地の活用予定がなく、売却や賃貸の媒介契約を締結していること |
| 補助金額概要 | 減免額:住宅用地特例が解除された場合と適用された場合の差額 減免期間:解体の翌年度から最長3年間 【減免終了条件】 以下のいずれかに該当する場合、減免の期間中であっても、翌年度より減免の適用を終了します。その際は市への報告をお願いします(窓口:資産税課)。また、虚偽の申請をしたときは減免の取消しを行います。 ・相続以外の事由により、所有権が移転(全部又は一部)したとき ・居住用として使用されているとき ・営利目的で使用されることになったとき ・売却や賃貸の媒介契約を解消したとき |
| 定員 | 無し |
| 業者指定 | 無し |
| 問い合わせ先 | 都市建設部住宅政策課 |
久留米市の解体費用相場はいくら?
解体費用は建物の構造や立地条件によって変動しますが、あらかじめ目安を把握しておくことで予算の判断がしやすくなります。
特に木造・鉄骨造・RC造では坪単価が異なるため、同じ30坪の住宅でも解体費用に大きな差が生じます。
久留米市で解体を検討する際は、まず構造ごとの費用目安を確認しておきましょう。
建物の構造別にみた費用目安
久留米市における解体費用の目安は、以下のとおりです(30坪換算)。
| 項目 | 木造 | 鉄骨造 | RC造 |
|---|---|---|---|
| 坪単価 | 4.9万円 | 6.0〜7.0万円 | 7.5〜9.0万円 |
| 30坪の解体費用 | 約147万円 | 約180〜210万円 | 約225〜270万円 |
木造住宅の場合、30坪で約147万円が目安となります。
鉄骨造は約180〜210万円、RC造は約225〜270万円と、構造が強固になるほど解体費用は高くなります。
解体費用は建物の構造によって大きく異なるため、まずは自宅の構造を確認し、概算の費用目安を把握しておくことが重要です。
費用が高くなる・安くなるケース
解体費用は建物の構造だけでなく、敷地条件や建物の状態によっても変動します。
同じ30坪の住宅でも、条件によって解体費用に差が生じるため、あらかじめ変動要因を把握しておくことが重要です。
| 費用が安くなるケース | 費用が高くなるケース |
|---|---|
| 前面道路が広く、重機が使用できる | 前面道路が狭く、手作業が必要になる |
| 建物内が整理されており残置物が少ない | 家具や廃材などの残置物が多い |
| 平屋など構造がシンプル | 2階建て以上で解体工程が増える |
| 隣家との距離があり作業しやすい | 隣家との距離が近く養生が増える |
| 整形地で重機搬入が容易 | 狭小地や変形地で作業効率が低下 |
特に、重機が使用できるかどうかは費用に大きく影響します。
重機が使える場合は作業効率が高まり、解体費用を抑えやすくなります。一方で、手作業が増える場合は人件費が増加し、解体費用も高くなる傾向があります。
解体工事価格は上昇傾向
木造住宅の解体費用は、ここ数年で全国的に上昇しています。
下記グラフでは、各年度の平均的な傾向をもとに算出した概算値を示しており、実際の費用は、建物の構造・立地・工事条件などによって大きく変動するため、あくまで目安として参考にしてください。
また、自治体の補助金を活用することで、実際の自己負担額が軽減できるケースもあります。
正確な費用を知りたい場合は、早めの見積り依頼を行うのがおすすめです。
概算シミュレーター
該当市区町村を選択すると、補助金を含めたおおよその解体工事費用が分かります。
このシミュレーターは、あくまで目安を知るためのツールです。
実際の費用は建物の構造や立地条件などによって変わるため、正確な金額を知りたい方は見積もりを依頼するのがおすすめです。
解体費用を抑えるポイント
解体費用は建物の条件や業者によって差が出るため、事前の準備や見積の取り方によって費用を抑えることが可能です。
特に、複数の業者から見積を取得し、内容を比較することが重要になります。
相見積もりの重要性
解体費用を適正な価格で進めるためには、複数の業者から見積を取得して比較することが重要です。
1社のみの見積では、その金額が相場と比較して適正か判断することが難しくなります。
見積を比較する際は、以下の項目を確認しましょう。
| チェック項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 坪単価 | 解体費用が相場と大きく異ならないか確認するため |
| 解体工事費 | 基本工事費が適正か判断するため |
| 廃材処分費 | 処分費が含まれているか確認するため |
| 重機使用費 | 追加費用の有無を確認するため |
| 養生費 | 近隣対策費用が含まれているか確認するため |
| 諸経費 | 不明確な費用が含まれていないか確認するため |
複数の見積を比較することで、解体費用の相場を把握し、適正な価格で解体工事を進めることができます。
業者選びの注意点
解体工事を安全かつ適正に進めるためには、金額だけでなく、許可の有無や対応内容も確認することが重要です。
適切な業者を選ぶことで、追加費用やトラブルを防ぎながら解体工事を進めることができます。
| 確認項目 | 確認する理由 |
|---|---|
| 解体工事業登録または建設業許可 | 無許可業者による違法工事を避けるため |
| 見積内容が詳細に記載されている | 追加費用の発生を防ぐため |
| 現地調査を実施している | 正確な見積を出すため |
| 廃材処分方法が明確 | 不法投棄などのトラブルを防ぐため |
| 近隣対応の説明がある | 工事中の近隣トラブルを防ぐため |
解体工事は建物の取り壊しだけでなく、廃材処分や近隣への配慮も含まれます。
許可を持ち、見積内容や工事内容を明確に説明できる業者を選ぶことが、安心して解体を進めるための重要なポイントです。
まとめ:空き家対策と補助金で解体を前向きに
久留米市では、住宅総数154,180戸のうち22,890戸が空き家となっており、空き家率は14.85%です。さらに、放置空き家も7,660戸あり、今後使用予定がない住宅については、管理や解体を検討する必要があります。
解体費用の目安は、30坪の場合で以下のとおりです。
- 木造:約147万円
- 鉄骨造:約180〜210万円
- RC造:約225〜270万円
また、久留米市では空き家の解体に対して補助金制度が利用できる場合があり、解体費用の負担を軽減できる可能性があります。
ただし、補助金は必ず工事前に申請する必要があり、予算上限に達すると受付が終了するため、早めの確認が重要です。
解体費用は条件によって変動するため、複数の業者から見積を取得し、内容を比較することで適正な費用を把握することができます。
- 久留米市では約7戸に1戸が空き家となっている
- 解体費用は147万〜270万円が目安
- 補助金を活用することで費用負担を抑えられる可能性がある
- 相見積もりにより適正価格で解体を進めることができる
空き家は放置するほど老朽化が進み、管理の負担も増えていきます。補助金の確認や見積比較を行いながら、解体について早めに検討することが重要です。
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