鉄骨造住宅の解体工事を検討されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
鉄骨造住宅を解体する場合、どのくらい費用がかかるかは気になるポイントです。本記事では、鉄骨造住宅の解体費用の相場についてご紹介します。
費用が高くなる理由や安く抑えるポイントも合わせて紹介しますので、是非最後まで読んで解体工事検討の参考にしてみてください。
鉄骨造とは?
鉄骨造とは、建物の柱や梁などの骨組みに鉄骨を使用している建設する構造物のことです。
「Steel(=鉄)」の頭文字から「S造」と書かれることもあり、マンションやアパート、ビルなどの比較的大きな建物を建てる場合に用いられる場合が多いです。
木造よりも強度が高く、工場や倉庫建築にも用いられるケースや一戸建て住宅でも鉄骨造で建てるケースも多いなど、さまざまな建造物で用いられる構造といえるでしょう。
建築物の代表的な4つの構造
建築物の代表的な構造には、「木造(W造)」「鉄骨造(S造)」「鉄筋コンクリート造(RC造)」「鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)」以下の4種類があげられます。
ここでは、鉄骨造以外の3種類の構造物の特徴についてご紹介しますので、それぞれ見ていきましょう。
- 木造(W造)
- 鉄筋コンクリート造(RC造)
- 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
木造(W造)
木造は主要な構造部分に木材を使用する建物です。
軸組工法やツーバイフォー構造、丸太組構造などがあります。
軸組工法は日本国内で最も一般的な構造であり、事業者によっては建物の耐震性や断熱性能などの性能に差がでるケースも多いです。
ツーバイフォー構造は北米由来の工法であり、耐震性や断熱性能に優れています。
近年では。軸組工法とツーバイフォー構造を組み合わせた工法など、耐震性や断熱性、省エネ性に優れた建築物も増えています。
鉄筋コンクリート造(RC造)
鉄筋コンクリート造は、主要な構造部分に鉄筋コンクリートを使用する建物です。
鉄筋コンクリート造には、柱や梁などの骨組み部分を鉄筋コンクリートで構成する「ラーメン構造」と壁面や床面全体で建物を支える「壁式構造」があります。
中高層マンションやビルなどの構造に用いられるケースが多く、木造や鉄骨造と比較して耐震性、遮音性、耐火性に優れているのが特徴です。
一方、木造や鉄骨造よりも建築コストが高くなりやすい点はデメリットといえるでしょう。
鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)
鉄骨鉄筋コンクリート造は、鉄筋コンクリートと鉄骨を組み合わせて建てる構造物です。
超高層マンションやビル、大型施設などの建築に使われるケースが多く、鉄筋コンクリート造よりもさらに耐久性が高い特徴があります。
鉄筋コンクリート造よりも耐久性に優れる分、建築時も解体時も高コスト化するケースが多い点はデメリットといえるでしょう。
鉄骨造の種類
鉄骨造の場合、使用する主要な鉄骨の厚みによって「軽量鉄骨造」と「重量鉄骨造」に大別されます。
- 軽量鉄骨造:6mm未満
- 重量鉄骨造:6mm以上
軽量鉄骨造の場合は、戸建て住宅や2階建ての賃貸アパート、マンションなどの建築によく用いられるケースが多いです。軽量鉄骨造の場合、重量鉄骨造と比べて減価償却期間を短くできるメリットもあり、節税対策目的として軽量鉄骨造による賃貸マンションの建築を行うケースも多くあります。
重量鉄骨造は、鋼材が厚く、軽量鉄骨造より強度が高い点が特徴です。3階建て以上のマンションやビル、工場などの大きな建物に用いられるケースが多いでしょう。
軽量鉄骨に比べて柱や梁が太いため、柱の本数が少なくできるため、空間を大きく取れるなどの自由度の高い間取りを設計できるメリットがあります。
鉄骨造と鉄筋コンクリート造の違い
鉄骨造と鉄筋コンクリート造にはどのような違いがあるでしょうか。
鉄骨造の場合、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造よりも工期を短くできる特徴があげられます。
また、同じ広さの建物であっても鉄骨造の方が坪単価も抑えられるため、鉄筋コンクリート造などと比べると低いコストで建築可能です。
一方で、鉄筋コンクリート造や鉄骨鉄筋コンクリート造と比べると、耐震性や耐久性、遮音性で劣ってしまう点は注意しておきましょう。
鉄骨造建物の解体費用はどのくらい?
鉄骨造建物の解体費用はどのくらいかかるのでしょうか。
鉄骨造建物の解体費用について詳しくご紹介していきます。
解体費用は構造ごとに相場がある
建物解体費用は構造ごとにおおよその相場が存在します。
建物の解体費用としては以下の金額が目安です。
- 木造:3~4万円/坪
- 鉄骨造:4~6万円/坪
- RC造:6~8万円/坪
一般的に、木造よりも鉄骨造、鉄骨造よりもRC造の方が高くなる傾向にあります。
使用する素材がより木造よりも硬い素材を使用しているため、作業量も増えてしまうため、解体費用も高くなりやすい傾向にあるといえるのです。
30坪の建物を例に考えた場合、木造であれば解体費用は90~120万円程度ですが、鉄骨造の場合は120~180万円程度かかる可能性があります。また、鉄筋コンクリート造の場合であればさらにコストがかかるため、180~240万円程度が目安となります。
しかし、鉄筋コンクリート造については、工法や種類、立地条件によっても解体費用が異なる可能性が高いです。
また、正確には現地の立地状況や解体工法によって違いが出るため、まずは現地をしっかり見てもらって、見積もり作成を依頼するのをおすすめします。
軽量鉄骨造と重量鉄骨造の解体費用相場
鉄骨造建物の場合、使用する鉄骨の厚みによって軽量鉄骨造と重量鉄骨造に分けられ、解体費用の目安も違ってきます。
それぞれの解体費用の目安は以下の通りです。
- 軽量鉄骨造:4~5万円/坪
- 重量鉄骨造:5~6万円/坪
基本的には重量鉄骨造の方が解体費用は割高になる可能性が高いでしょう。
上記のおおよその解体費用を理解したうえで、見積もり依頼を行うことをおすすめします。
本体工事費以外にかかる費用
鉄骨造の解体工事にかかる費用には、本体の解体費用以外にも付帯工事費用や諸経費などの費用がかかってくるケースがほとんどです。
先述した解体費用の目安はあくまでも建物本体費用であり、それ以外には一体どのような費用がかかってくるのでしょうか。
本体工事以外の経費と目安について下表の通りご紹介します。
付帯工事例 | 目安金額 |
養生シート設置 | 700~1,000円/㎡ |
ブロック塀撤去 | 5~10万円 |
重機回送 | 5万円 |
樹木の撤去費用 | 5~10万円 |
土間コンクリート撤去費用 | 5~10万円 |
カーポート撤去費用 | 5万円 |
井戸の撤去費用 | 5万円 |
浄化槽撤去費用 | 5万円 |
諸経費 | 10万円 |
鉄骨造の解体工法
鉄骨造の解体方法には「ガス切断工法」と「鉄骨切断カッター工法」の2種類があげられます。
鉄骨造の解体工事にはどのような工法が使われるかを知っておくと解体業者との話もスムーズに進みやすくなります。2種類の工法について紹介しますので、それぞれ見ていきましょう。
ガス切断工法
ガス切断工法は、切断したい部分を加熱しながら酸素を吹き付けることで酸化させ、酸化物となった鉄骨をガスで吹き飛ばして解体を行う工法です。
重機が搬入できないなどの狭小地での工事に適した工法であり、騒音や振動が少ない点もメリットといえるでしょう。
鉄骨切断カッター工法
鉄骨切断カッター工法は、ショベルカーの先端部分に専用のアタッチメントを取り付けて鉄骨を切断する工法です。
ショベルカーを利用して作業をすすめるのが特徴であり、解体効率が高いため、工期の短縮につながります。また、作業の安全性が高い点もメリットといえるでしょう。
鉄骨造建物の解体に必要な資格と手順
鉄骨造建物の解体に必要な資格と手順はどういったものがあるでしょうか。
ここでは、鉄骨造の解体に必要な資格や解体工事の手順についてご紹介します。
解体工事業登録か建設業許可が必要
解体工事業者が解体工事を行うには「解体工事業登録」または「建設業許可」が必要です。
解体工事業登録の場合、事務所が所在する都道府県内であること、工事代金500万円(税込)未満でなくてはなりません。
それ以外の都道府県で解体工事を行う場合には、該当の都道府県に登録する必要があります。
建設業許可の場合は、工事代金500万円(税込)以上の工事でも受注可能です。
通常は事務所のある都道府県知事への許可申請で問題ありません。しかし、複数の都道府県に事務所を持つ場合には国土交通大臣の許可を得る必要があります。
解体工事内容によって必要な資格とは
解体工事を行う場合、解体工事業登録や建設業許可が必要であると紹介しましたが、解体工事の内容によってはさらに資格が必要なケースがあります。
高さ5m以上の建物で金属の部材で構成される建築物の解体を行う場合、「建築物等の鉄骨の組立て等作業主任者」を置かなくてはなりません。
また、3t以上の重機を扱う際には「車輌系建設機械運転技能」の資格が必要です。
解体工事の内容によって必要な資格が異なります。解体工事業者によっては要件に当てはまらないケースも考えられるため、注意しておきましょう。
ちなみに、解体工事許可については以下の記事で詳しくご紹介していますので、参考にしてみてはいかがでしょう。
解体工事の手順
鉄骨造の解体工事手順は、以下の流れで行われます。
基本的には、木造などの解体工事の手順と同じ流れです。
- 見積もり・現地調査
- 近隣への挨拶回り
- 建物全体を防音・防塵シートで養生する
- 石膏ボードなどの内装の解体を行う
- 重機を使用し鉄骨切断カッター工法やガス切断工法による建物解体を行う
- 基礎や地中障害物の解体・撤去
- ガラの撤去・埋戻し及び聖地を行い、解体工事完了
鉄骨造建物の解体工事費用が高くなる事例
鉄骨造建物の解体工事費用が高くなる場合、どのようなケースが考えられるでしょうか。
解体工事費が高くなる事例を紹介します。
アスベストが含まれていた場合
アスベストが含まれている場合には、解体工事費用が高くなるケースが多いです。
アスベストは価格安いうえに多機能であり、耐火性や断熱性、防音性に優れていたため、建築材料として古くから用いられてきました。
鉄骨造建物の場合、鉄骨部分の大家被膜として使用されたり、屋根裏の断熱被膜や防音被膜としてアスベストが吹き付けられたりと多くの建物に使用されています。
しかし、アスベストは非常に細かい繊維であり、呼吸と同時に吸い込んでしまうリスクが高いため、平成18年よりアスベストの使用が全面的に禁止となっています。
アスベストは、一度吸い込んでしまうと除去が難しく、肺がんや悪性中皮腫などの要因となる可能性が高い物質です。
そのため、アスベストの除去作業には労働基準監督署、都道府県知事への届出、近隣への周知、作業員の教育や保護具の着用が義務となっており、工事を行う場合には費用が高くなる可能性が高いでしょう。
地中埋設物が発見された場合
地中埋設物が発見された場合には、価格が高くなってしまうケースが考えられます。
埋設物の撤去費用などの追加工事費が要求される可能性があるため、価格が高くなってしまうのです。
事前の現地調査時に、建物建築時の設計図や地盤調査等の資料などを準備しておくとより正確な見積もり作成が期待できます。あらかじめ追加工事費用が把握できれば資金計画も立てやすくなるのでおすすめです。
アタッチメントが必要な場合
アタッチメントが必要な場合には価格が高くなる可能性があります。
鉄骨造を解体する場合には、重機にアタッチメントを取り付けて作業を行うケースも少なくありません。
アタッチメントを取り付ければ、作業効率が上がって解体工事がスムーズに進むメリットがあります。しかし、自社で専用アタッチメントを所有していない場合には、リース料やレンタル料がかかり費用が高くなってしまう可能性が考えられるでしょう。
鉄骨造建物の解体工事費用を安くする方法
鉄骨造建物の解体工事費用を安くする方法にはどのようなものがあるでしょうか。
解体工事費用を安くする方法について以下の通りご紹介しますので、それぞれ見ていきましょう。
- 自分で事前に処分できるものは処分しておく
- 補助金を活用する
- 相見積もりを取る
自分で事前に処分できるものは処分しておく
自分で事前に処分できるものを処分しておくと工事費用を安く抑えられる可能性が高いです。
解体工事を依頼する場合、建物内に家具などが残してあると残置物撤去費用などの追加費用が掛かってしまうケースが考えられます。また、家電や家具をリサイクルショップに買い取りを依頼したり、フリマアプリで売却したりすると費用が抑えられるだけでなくちょっとしたお小遣い稼ぎにもなるのでおすすめです。
庭木なども同様に事前に処分しておくと作業がスムーズにできるため、解体費用を抑えられる可能性があるでしょう。
補助金を活用する
自治体などの補助金や助成金を活用すれば、自身の手出し費用が抑えられるため、解体費用を抑えられます。
空き家解体の補助金や耐震立て替え工事の費用に対して一部助成されるケースがあります。全ての自治体で補助金がある訳ではありませんが、解体を検討する際には、事前に自治体に確認して、補助金の対象となるかどうかを確認しておくとよいでしょう。
ちなみに、家の解体費用補助については、以下の記事で詳しく紹介しています。是非、参考にしてみてください。
相見積もりを取る
複数の業者から相見積もりを取るのも解体費用を安くする方法としてあげられます。
解体工事の見積もりは各業者によって異なります。同じ工事内容でも、業者によって解体の工法や重機の所有状況によって解体費用にも違いが出てくる可能性が考えられるでしょう。
また、複数業者で相見積もりを取ることを伝えれば、仕事を受注したい業者は低い見積もりを出してくる可能性が高いです。
相見積もりを行い、解体業者をある程度絞り込めたら、実際に現地調査を依頼して、立ち合い見積もりをしてもらうとよいでしょう。良い解体業者であれば、費用を安く抑えるポイントなどを教えてくれる可能性もあるため、おすすめできる方法です。
まとめ
鉄骨造建物の解体費用の相場や費用が高くなる理由、安くする方法などをご紹介してきました。
鉄骨造建物の場合、軽量鉄骨造なのか重量鉄骨造なのかで金額が変わってきます。また、残置物、埋設物などの状況によっても価格は大きく変動する可能性が高いです。
鉄骨造建物の解体を考えている方は、解体費用を抑えるためにも本記事を参考にしてみてはいかがでしょうか。
本記事が皆様のお役に立つことができれば幸いです。
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